100
祝100話!!
これからもガリガリ行くぜ!
†††100
「大将、アヴィンの関を攻略している軍から使者が来ております」
「二万の兵を与えたところだな?よろしい、通せ」
「御意」
大将の許可を得てグルップリーとホルトゥンが大将の部屋へ入る。
ホルトゥンはあらかじめ西の国の兵隊に鎧を借りていた。
「伝令をお持ちしました。お人払いを」
「なに?・・・・・・まあ、いいだろう。下がれ」
大将が部屋にいた数人の兵と付き人に手を振る。
「人払いは済んだ。申せ」
「はい。まず、アヴィンの関にて我が軍は敵の手中に落ちました」
「な、なに・・・・・・?なんだと・・・・・・?」
大将が頭を抱えて崩れるように椅子に座り込んだ。
「・・・・・・アヴィンの関が攻略困難とは知っていたが、手に落ちただと!?捕虜になったという意味か!」
「はい。二万の兵、全てが」
「なんだと!?」
大将はいきなり大声を上げて顔を二人に向けた。
「では貴様はなんなのだ、ああ!?全員が捕虜になったというのなら貴様がここにいるのはおかしいであろうが。貴様、軍に属し禄を食む身でありながら軍を見限ったのか!」
「いえ、そうではありません。私は敵の懐に入り込み、機を待っていたのです」
「機だと?」
「はい」
(まさか・・・・・・!!)
ホルトゥンは戦慄し、その肌は粟だった。
グルップリーが傍らに立つホルトゥンを指さす。
「こやつは東の国の宮廷魔法使いです」
†††




