表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/84

35.0,36.0

†††35.0


「よし、逃げるぞ。支度しろお前ら!」

「ど、どうして逃げるんですかい、お頭」

部下の一人が質問する。

「考えて見ろ。こうやって金が手には入ったってことはさっきの男の言葉が本当だってこった。ということはじきに西の国とこの国の戦争が始まる。こんなおっかねえ国に長居するこたあねえ。わかったらさっさと準備しろ、お前たち!」

おー、と盗賊たちが一致団結の雄叫びを上げ、少年がどーしよっかなー、と心の中で頭をぽりぽりとかいていたそのとき、誰かが背後から少年の肩をちょんちょん、とつついた。

「助けに来たよ」

そう言ったのは『旦那様』を送った三人の盗賊の部下の一人だった。


†††36.0


訳がわからずに目を真ん丸くする少年にその男は笑いかける。

「僕は宮廷お抱えの魔法使いだよ。君を助けに来たんだ」

少年は頭の中が真っ白になってしまった。

思うことはただ一つ、『この男を信じてもいいのか?』、だった。

「一つ、いいかな?」

少年はようやく一言を絞り出した。

いいよ、と自称魔法使いが言う。

「証拠は、ある?」

自称魔法使いはきょとん、としてしばらく少年の真剣な目を見、いきなり笑いだした。

「あははは、・・・・・・ごめんごめん。子供が言うセリフとは思えなくてね。・・・・・・ちょっと待ってよ」

そう言って自称魔法使いは持っていた鞄の中に手を入れて中を探り始めた。

そのときである。

「お前!何をしている!」

お頭の声だった。


†††

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ