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68.0

†††68.0


確かに今のところ敵は何の魔法も使用していない。

ように思える。


正直なところ、敵が魔法をすでに使っているかなんて知ったこっちゃない。

あごひげ・・・・・・将軍と補佐官に言ったことに偽りは無いが、敵が新しい魔法を開発してるとかそんな可能性もある。

それについては敢えて言及しなかった。


意味がないからだ。

例え可能性について言及したとしても進まなければならないことは決まっている。

もしもこの二人に少しでも不安材料を与えればどうなるか、など考えたくもない。


優柔不断で、質問しかしない髭と補佐は役に立たない。

それが都を出て以来、この二人の傍にずっといた私の結論だ。


道中、この二人はあろうことか関所すら見ずに山を迂回しよう、などと言い始めた。

迂回路は確かに敵軍との接触を避けられるし、意表も突けるだろう。

しかし、どれだけ意表を突いたところで、長い沼を越えて満身創痍となったこちらの軍が敵軍に蹴散らされることは明白だ。

あの時二人を説き伏せるのにどれほど苦労したことか。


私の役目は魔法の使用及び魔法使いの発見と魔法による攻撃。

・・・・・・のはずだったのだが。

正直、ここまでのことを考えると、髭と補佐を勇気づける、という役割がほとんど・・・・・・だったように思える。


私はそこまで思考を巡らせ、深くため息をついた。

そして、隣の髭と補佐、次に後ろの兵たちを見た。


もしも、この二人が戦場においても役立たずだったなら・・・・・・、わかっていますね、将軍。

私はこの二万の兵を守るためなら何でもしますよ。


†††

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