十二章
タカとフィルはルルカ砂漠を歩いていた。
「後もう少しで砂漠を越える。ほら、水だ。それを飲んだら行くぞ」
フィルはタカに水筒を渡した。タカは受け取り喉を鳴らしながら水を飲んだ。フィルはタカを見遣って一つ頷くと、声をかけた。
「よし、大丈夫だな。このままのペースで砂漠を越える」
タカはそんな無慈悲な言葉を聞いて、顔を歪めた。
「いや、無理だって!俺、フィルのペースについて行けないって」
「・・・やれやれ。だがそんなに騒いでいられるということは、体力が有り余っているのだろう?しかし君は子供だからこのままのペースはきつい、か」
フィルはタカの言動が気に入らなかったのか、珍しく鼻で笑いいやみを言った。珍しく苛立っているフィルを見いたタカは、うろたえてしまった。フィルははっとして、タカから顔を背けた。
二人はしばらく無言のまま砂漠を歩いていく。フィルは後ろにいるタカを気づかい、追いつくまでペースを落とし、追いついたらペースを速める、と繰り返していた。タカは必死でフィルの後に続こうと歩き、時には早足で追いつこうとしていた。しかしハンターだろうと、鍛えていてもやはりタカは子供だ。
フィルはタカがぜいぜいと荒い息をしていることが分かった時点で、タカを落ち着かせるように、その場で休ませた。もちろんタカは否定したが、フィルが一言言うとおとなしくなった。
「正直、君の根性には呆れる。が、ここで倒れられたら私も困るし、君も困るだろう?仇が取れないのだから・・・・・だから休め」
フィルは言うや否や水筒を取り出しタカに渡した。
「・・・っぷは。なぁ、なんでレイバ村にいたんだ?」
タカは水を飲みながらふと疑問に思った。しかし、フィルはタカを見ようともせずに答えた。
「君には関係ないな」
一言・・・。タカはむすっとした顔になり、真面目に答えろよと呟いた。気配で感じたのか、フィルは諦め、嫌々答えた。
「・・・・・・納得しないか。仲間と一緒にやらなきゃいけないことがあった。これでいいか?」
「仲間?やらなきゃいけないことって俺の・・・!?熱っ」
タカはいきなり胸を押さえた。フィルは剣を構え、タカを守るように背を向けた。肩ごしからフィルはタカに喋りかけた。
「魔物の気配だ。悪いが痛みを感じている暇はない」
「わ、分かってるよ!って、う、うわああ!」
「おい!どうした!これは・・・・・」
すいません?更新遅れました…本当にすいません!やはりまだ、完結には程遠いですが、あたたかく見守ってください。




