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ヒール最高  作者: 猫美
幼少編
21/90

技術革命の日

余談編

前世の記憶が、これほど役に立たないとは思わなかった。

所詮、近代技術が無ければ、何の役にも立たない。

電子回路のエンジニアとして、飯を食っていたのだが、この世界では一切役に立たない。

なんせ、電気がない。

まぁ、雷系の魔法があるらしいので、皆無ではないが・・・

電子回路の知識なんぞは一欠片も役に立たない。

・・・理科の実験ベースなら役に立つのだろうが。


電気系技師って電気無いと無力だな~。と実感する。

身の回りの生活を改善しようにも、電気が無いことには・・・


そもそも、色々な基本が、何も解っていない。

例えば・・・味噌を使った食べ物が食べたいと思ったとする。

味噌こうじを発酵させた物だという知識はある。

じゃぁ・・・味噌こうじをどうやって手に入れるんだ?

大豆を発酵させればいいのか?

それって納豆じゃね?とかとか・・・

結局、できあいの材料を使って、それなりに食べてきた程度では、この世界での食生活を改善するなど、言語道断。

無理無茶無謀ってモンですよ。


そんな訳で・・・前世の記憶が役に立った!と思える場面は、ほとんど無い。

っていうか、思い出せない。

皆無じゃないのか?

人としての常識を教わらずに済む程度か・・・


そんな訳で、前世の記憶を使ってみようのコーナー。

ドンドンヒューヒューパフパフー。


で、飲み水改善のため、ろ過装置を作ってみたいと思う。

本当は、水洗トイレを作りたいのだが、メチャクチャ難易度が高い。

ってことで、まずは簡単なろ過装置からだ。

木枠で配管を作り、網で大きなゴミを除去。

布にくるんだ川底の砂と木炭で小さなゴミを除去。

これで、綺麗な水が・・・


「ウィル・・・それなに?」

「水を綺麗にする実験ですよ」

「井戸・・・汚いの?」

「汚い・・・という訳ではありませんが、

 川の水ほど綺麗じゃないですよね?」

「・・・うん。ちょっと濁ってる?」

「そこで、このろ過装置です」

「ロカソウチ?」

「上に水を流し込むと、下から綺麗な水が出てくるんです」

「・・・ほんと!?」

「出てくる・・・はずです。

 これから実験するんですよ」

「・・・見てていい?」

「ええ。構いませんよ」


不格好な漏斗の部分に水を流し込む。

ほうら下から綺麗な水が・・・


「・・・少しだね」

「そうですね。

 思った以上に通過してきませんね」

「でも・・・水は綺麗。

 ・・・飲んでいい?」

「ああ、ちょっと待ってください。

 一応、僕が試してからにしましょう」


ごく。


「大丈夫ですね。

 ほら。ミレイ、飲んでみていいですよ」

「・・・うん」


こく。


「・・・おいしい」

「ちょっと、炭臭いですかね」

「でも・・・綺麗」

「脇から漏れてますね」

「そう・・・だね。漏れ漏れ・・・」

「まだまだ改良が必要ですね」


・・・前世の記憶を役立てるのは難しそうだ。

次回「寝耳に水の日」


Twitter @nekomihonpo


感想、指摘、評価等々ありがとうございます。

お気に入りの件数もすっごい増えててガクブルですが、ご期待に添えるような話を書ければと思っています。がんばります。


※味噌こうじではなく、大豆と米こうじから作ります。主人公の知識が間違っています。


変更箇所

前書き(お恥ずかしい・・・指摘感謝)

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◆用語 ●幼少期人物一覧
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以下、感想に対する補足になりますが、ネタバレを含む可能性があります。
見る場合、最新話まで見た上で見ることを推奨します。
◆1 ◆2 ◆3 ◆4 ◆5 ◆6 ◆7(2013/02/03)
あとがきは ネタバレ を含む可能性があります。
◆あとがき(2013/02/01)
1話にまとめあげる程ではなかったおまけ。
◆研究室での日常のヒトコマ(2012/11/23)



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