来客の日のその後のミレイ(家族?)
・・・なんか・・・頭ぐるぐるして・・・ウィルのお母さん・・・付いていったけれど・・・
ガチャ
「ずいぶんと打ち解けたというか・・・なつかれてますね。母様」
「んふふ~。さぁ、ミレイちゃん。
お披露目ですよ~」
「・・・ぁぅ」
・・・もう頭ぐるぐる・・・
「・・・何故にメイドさんなんですか?」
「・・・ごめんなさい」
「いえいえ。謝らないでください。
本当にかわいらしいですから」
「ぁぅ・・・」
・・・今日は・・・沢山、かわいいって・・・今日はどうしたんだろう?
「ウィル専属のメイドさんにしようかと思うのだけれど?」
「「え?」」
・・・え!?え!?
・・・えっと・・・専属の・・・メイドさん?
「あら?かわいらしいメイドさんは嫌い?」
・・・また。
・・・かわいらしい・・・沢山なの。
「・・・ミレイはそれでいい?」
「・・・なんで・・・」
「ん?」
「なんで・・・してくれるの?」
「たまたまです。
たまたま・・・たまたま、ミレイが酷い状況にあるということに気がついてしまった。
偶然目にしたミレイの状況が、あまりにも酷く・・・手を差し伸べることで、自己満足・・・良心の呵責から逃れるため・・・結局、ミレイしか救われていないのに。
所詮、偽善で自己満足で・・・それでも、ミレイ1人でも・・・救うことが出来るのならいいかなって。
ミレイは・・・救われたと感じてくれるかな?
これは押しつけになってしまうのかな?」
「ぁぅ・・・ボク・・・忌み人で・・・きっと・・・みんなに迷惑・・・」
「そんな」「そんなことはないわ。ミレイちゃんは、こんなにもいい子なんだもの」
ぎゅって・・・また、抱きしめられた・・・の・・・なんか・・・もう・・・頭、ぐるぐる・・・ぐちゃぐちゃで・・・
「ぁぅ・・・ぅぇ・・・ぅぇぇぇぇ」
ボク・・・ボク・・・忌み人なのに・・・忌み人じゃない・・・って・・・こんなにも・・・優しく・・・暖かく・・・
「じゃぁ、ミレイ。改めてよろしく」
「・・・ぅ、うん」
・・・ボク・・・どうしたら・・・どうするの・・・忌み人なのに・・・
・・・暖かい食事・・・すごく・・・すごく・・・おいしかった。
・・・ふかふか・・・で・・・暖かいお布団・・・ボクが・・・こんな所で・・・寝ていいのかな?
って・・・優しく・・・いいんだよ・・・って・・・すごく・・・すごく・・・気持ちよくて・・・夢・・・じゃなかった・・・ので・・・驚いたの。
・・・どうして・・・いいのか・・・解らなかった・・・から・・・お部屋で・・・じっと・・・じっとしてたら・・・
コンコンッ
「!?」
コンコンッ
・・・ど、どうしよう!?
・・・どうしたら・・・いい・・・の?
ガチャ
「ミレイ?・・・起きてる?
ああ、なんだ起きてるんだね」
「・・・ご、ごめんなさい」
「ううん。謝らなくていいよ。
おはよう」
「・・・ぉ、おはよう」
「朝食に行こうか・・・まずは、着替えてからだね。
外に出ているから、着替え終わったら出ておいで」
「ぇ・・・ぁ・・・」
バタン
えっと・・・朝食・・・って言ってた。
・・・いいの・・・かな?
そうだ!?
着替えが・・・遅かったら・・・怒られちゃう。
・・・急ごう。
・・・脱いだ服・・・どうしよう・・・えっと・・・持って行けば・・・いい・・・のかな?
ガチャ・・・キィィ
「やぁ、着替え終わったかい?」
「・・・うん」
「ああ、脱いだ服はベッドの上にでも置いておけばいいよ」
「・・・ぁぅ・・・ごめんなさい」
「うん。謝らなくていいよ。大丈夫」
「・・・うん」
・・・待たせちゃ・・・悪い・・・から・・・急がない・・・と。
「「いただきます」」
「・・・いただき・・・ます」
暖かくて・・・おいしい食事・・・
こんな・・・お日様みたいな所に・・・ボクがいていいの?
・・・忌み人なのに。
「・・・ぅぇ・・・ぅぇぇぇぇ」
「ミレイ。ミレイ。どうしました?」
「・・・ぐす・・・ボク・・・ボク・・・がんばる・・・」
「え?」
「・・・がんばる・・・から・・・メイド・・・がんばる・・・から・・・」
「あらあら。大丈夫よ。
ゆっくり・・・ゆっくり慣れていきましょうね」
「・・・ぐす・・・うん・・・がんばる・・・から」
ウィルのお母さんに・・・ぎゅっとされて・・・暖かくて・・・
涙が止まらなかったの。
次回「ミレイが歌った日」
Twitter @nekomihonpo
変更箇所
家に来た日→来客の日
次回タイトルの追加