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ヒール最高  作者: 猫美
幼少編
14/90

来客の日のその後

ガチャ。

どうやら、やっとお風呂が終わったようだ。

思った以上に長かったなぁ。

と、リビングの扉の方へ顔を向けると・・・えっと・・・ミレイが母様の後ろに隠れてる。

ずいぶん仲良しになったなぁ。


「ずいぶんと打ち解けたというか・・・なつかれてますね。母様」

「んふふ~。さぁ、ミレイちゃん。

 お披露目ですよ~」

「・・・ぁぅ」


メイドさんがいた。

ちっちゃいメイドさんがいた。

何がどうとかよく解らないが、照れまくってるので、実にかわいらしいメイドさんがいた。


「えっと・・・母様?」

「んふふ~。かわいいでしょ~」

「ええ・・・それはかわいらしいのですが・・・何故にメイドさんなんですか?」

「・・・ごめんなさい」

「いえいえ。謝らないでください。

 本当にかわいらしいですから」

「ぁぅ・・・」

「ミレイちゃんがね、家族になるのは嫌だっていうのよ」

「ふむ・・・そうですか」

「でね。じゃぁ、かわいらしいメイドさんにしましょう。って事にしたの」

「・・・えっと・・・そうですか」

「そうなのよ。かわいいでしょ?」

「・・・それは否定しませんが」

「そんな訳で、ウィル専属のメイドさんにしようかと思うのだけれど?」

「「え?」」

「あら?かわいらしいメイドさんは嫌い?」

「いえいえいえ。そういう問題じゃないですよね?

 ウチで引き取るって話だったじゃないですか。

 なんでメイドさんなんですか」

「ランカスター家が後見人・・・後ろ盾になってミレイちゃんが1人でがんばれるように応援します」


母様・・・やる気があふれてるのはいいのですが、ガッツポーズはどうかと思います。


「ミレイがそれでいいんなら・・・ミレイはそれでいい?」

「・・・なんで・・・」

「ん?」

「なんで・・・してくれるの?」

「たまたまです。

 たまたま・・・たまたま、ミレイが酷い状況にあるということに気がついてしまった。

 偶然目にしたミレイの状況が、あまりにも酷く・・・手を差し伸べることで、自己満足・・・良心の呵責から逃れるため・・・結局、ミレイしか救われていないのに。

 所詮、偽善で自己満足で・・・それでも、ミレイ1人でも・・・救うことが出来るのならいいかなって。

 ミレイは・・・救われたと感じてくれるかな?

 これは押しつけになってしまうのかな?」

「ぁぅ・・・ボク・・・忌み人で・・・きっと・・・みんなに迷惑・・・」

「そんな」「そんなことはないわ。ミレイちゃんは、こんなにもいい子なんだもの」


母様がミレイを抱きしめる。

母様・・・私の台詞の最中です。

いい所を持って行かれてしまった。

まぁ、いいんですがね・・・。


「ぁぅ・・・ぅぇ・・・ぅぇぇぇぇ」


泣き出しちゃったよ。

どうするんですか母様。


泣き止むまで掛ける言葉も見つからず。

うわべだけの言葉ならどうとでもなりそうだったが、ここは泣きたいだけ泣いた方がいいのかな?と・・・


「そういえば、身元の引き受けに関する手続きとかはいいんですか?」

「ウィル!」

「は、はい」

「そういう難しいことは大人に任せておけばいいの。

 あなたはミレイちゃんを案内してあげなさい」

「は、はい。母様」


やりすぎた。

さじ加減が難しいね。


「じゃぁ、ミレイ。改めてよろしく」

「・・・ぅ、うん」

次回「来客の日のその後のミレイ(家族?)」


Twitter @nekomihonpo


変更箇所

家に来た日→来客の日

次回タイトルの追加

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◆用語 ●幼少期人物一覧
 ●学院初等期人物一覧
 ●学院中等期人物一覧
 ●学院高等期人物一覧

以下、感想に対する補足になりますが、ネタバレを含む可能性があります。
見る場合、最新話まで見た上で見ることを推奨します。
◆1 ◆2 ◆3 ◆4 ◆5 ◆6 ◆7(2013/02/03)
あとがきは ネタバレ を含む可能性があります。
◆あとがき(2013/02/01)
1話にまとめあげる程ではなかったおまけ。
◆研究室での日常のヒトコマ(2012/11/23)



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