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ヒール最高  作者: 猫美
幼少編
13/90

来客の日のミレイ(お客さん)

・・・ボクに泥を投げてた人・・・の仲間?の人が・・・ボクに用がある・・・って・・・怖い・・・から、付いていったら・・・昨日の子がいたの。

・・・どういうこと?・・・って思っていた・・・ら・・・連れられて・・・その子の家に着いたの。

帰ろうと・・・したら、ダメだって・・・忌み人なんか、家に・・・入れちゃ、ダメ・・・だよ?

おっきな・・・お家に入ったら・・・綺麗な人・・・


「あらあら。いらっしゃい」


!?・・・ボクに、話しかけてきた・・・の?


「まあまあ、可愛らしい。・・・美人さんね。

 じゃぁ、まずはお風呂に入りましょう」


か、かわいい!?・・・美人!?・・・お風呂!?

お風呂・・・ボク?

忌み人なの・・・に!?

え?え?・・・どうして?

・・・ウィルの・・・お母さん・・・に、押されるように・・・連れて行かれたの。

・・・おかしい。

・・・おかしいよね。

・・・ボク・・・忌み人だよ?


おっきな・・・お風呂で・・・すごく・・・暖かくて・・・ウィルの・・・お母さんと二人・・・暖かかったの。


「ねぇ。ミレイちゃん」

「・・・はい」

「ウチの子にならない?」

「ぇ!?・・・だめ」


・・・突然のことで・・・だめ・・・って言っちゃったの。

だって・・・忌み人・・・だもの。


「あら。だめなの?どうして?」

「だって・・・嫌われちゃう」

「嫌われちゃう?誰から?」

「みんなが・・・みんなから」

「大丈夫よ。誰もミレイちゃんを嫌ったりしないわ」

「ううん・・・外のみんなから」

「大丈夫よ。ウチの人が守ってくれるから」

「ううん・・・嫌われるの・・・だめ」

「そう。優しいのね」


ぎゅ・・・って、抱きしめられたの。

・・・すごく暖かくて・・・優しくて・・・


「・・・ちょっと・・・苦しい」

「あらあら。ごめんなさい」

「ウチの子になるのがダメなら、ウチで働くのはどう?

 これならミレイちゃんもそんなに困らないんじゃない?」

「ぇ?・・・えっと・・・」


・・・ど、どうして?

・・・なんで?

・・・解らない。


「そうね。ウチの子になってしまうと、ウィルとの結婚で困りそうだし・・・身元の引き受けだけなら、家族ではないのだから、結婚で世間体を気にする必要も無いわね」


け、結婚・・・!?

結婚・・・って・・・ボク・・・無理!


「ぇ?・・・ぇ?・・・あの・・・だめ」

「あら?ウチのウィルは嫌い?」


・・・え?え?

・・・えっと・・・よく解らない。

・・・けど・・・ウィルは・・・やさしい。


「・・・そんな・・・こと、ない・・・と思う」

「あらあら。じゃぁ、問題は解決ね」

「ぇ?・・・解決・・・してない」

「ウチで住み込みのメイドさんなんてどう?

 きちんとお給金も出すし、

 家族には追々なればいいわ。

 これならミレイちゃんも問題無いわよね」


・・・忌み人だから・・・よく・・・ない。


「ぁぅ・・・困る・・・」

「あらあら。嫌なことは早めに解決しておかないとね。

 何か嫌なことあるかしら?」

「えっと・・・忌み人だから・・・」

「ん~・・・ミレイちゃんは忌み人じゃないわ。

 これで問題は解決ね」

「ぇ?」

「だって、ミレイちゃんはこんなにも良い子なんですもの。

 忌み人なんかじゃないわ。

 仕事のことは、ノイナからお聞きなさいな。

 急がずに、ゆっくり憶えていけばいいから」


ゃ・・・話、通じてない・・・


「ぁぅ・・・」

「これから、よろしくね。

 ミレイちゃん」

「ぇぅ・・・」



お風呂・・・上がったら、真っ白なもこもこで・・・身体を拭かれたの。

すっごい・・・柔らかくて・・・もこもこ。

ウィルの・・・お母さんが、拭いてくれた・・・の。

そしたら、別の・・・女の人が・・・服を着せて・・・くれたの。

・・・すべすべ・・・で、綺麗で・・・ボクの服じゃなくて・・・

でも、ボクにぴったり。


「・・・あの・・・これ・・・」

「はい。リリー奥様から、メイド服を用意するように。とのことでしたので、急ごしらえで申し訳ないのですが、ミレイさんに合うよう、仕立てました。

 サイズに問題はありませんか?」

「・・・そ、そうじゃなく・・・て・・・ボクの服・・・は?」

「ああ・・・元の服ですか。

 今、洗濯をしている最中ですので、これで我慢ください」

「・・・でも・・・ボク・・・忌み人」

「いいえ。今日からはランカスター家の使用人の一人だと伺っております」

「・・・ぁぅ」


・・・この人も・・・忌み人って・・・解ってくれない。


「ほら、ノイナ。ミレイちゃんが脅えちゃってるわ。

 いきなり口調が厳しいわよ。

 もっと優しく接しなさいな」

「そうですね。ちょっときつかったかも知れません。

 しかしながら、曲がりなりにも、ランカスター家の使用人となるのですから、お客様対応という訳にもまいりません」

「そうね。まぁ、そんな厳しいことは追々でいいから、新しい家族が増えたと思って接してあげなさいな」

「そうですね」

「・・・忌み人だから・・・だめなの」

「いいえ。違いますよ。

 新しい家族です」

「そうね~。所で、お着替えは終わったかしら?」

「はい。奥様」

「どれどれ~。まぁ、ほんと可愛らしい」


・・・ぎゅって・・・抱きつかれたの。


「・・・ぁぅ」

次回「来客の日のその後」


Twitter @nekomihonpo


ストックほとんど無いのに、反応があるとついつい嬉しくなって放出していまう病。


変更箇所

次回タイトルの追加

ノイエ→ノイナ(指摘感謝)


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◆用語 ●幼少期人物一覧
 ●学院初等期人物一覧
 ●学院中等期人物一覧
 ●学院高等期人物一覧

以下、感想に対する補足になりますが、ネタバレを含む可能性があります。
見る場合、最新話まで見た上で見ることを推奨します。
◆1 ◆2 ◆3 ◆4 ◆5 ◆6 ◆7(2013/02/03)
あとがきは ネタバレ を含む可能性があります。
◆あとがき(2013/02/01)
1話にまとめあげる程ではなかったおまけ。
◆研究室での日常のヒトコマ(2012/11/23)



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