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色彩館  作者: こをり
36/37

サンジュウヨン色

いい忘れです(土下座)

この物語は現実と季節がまったく違いますのであしからず


カレンダーが1枚剥がれた。季節は梅雨

小降りだけどこう何日も続くと気分が乗らない

白藍さんも手が進まないのかテレビをつけてぼーとしている


「洗濯物が乾かないな」

『緋色さんが泥だらけにした足袋も乾きません』

「それはまずいな」

『障子もだるだるですし』

はぁと少し重たいため息が出てしまう

縁側から見た空は暗い灰色だからか余計気が思い。


「暇だな」

『てるてる坊主でも作りましょうか』

「ティッシュか?」

『あとマジックペン』


この歳でてるてる坊主を作るなんて、そう思いながらいそいそと準備

ティッシュ箱1つとマジックペン2本・・・あれ?


『白藍さんはしないんですか?』

「明日の天候は若者に任せます」

『なんじゃそりゃ』

「アキラは作り方知ってるんだろ?」

『もちろん!』


居間でテレビの音を聴きながらティッシュを数枚とり丸める。

ほどよい大きさになったら包んで服にしてっと


『完成!』

「うまいな」

『やった!あ、あとは顔を・・・じゃーん!緋色さんてるてる坊主です』

「似てますね」

「ちょっとな」

『じゃぁ白藍さんも作ります』

「可愛くしてくださいね」

「思いっきり不細工にしてやれ」


意地か興味か、白藍さんも参戦して黙々と作業を進める。

5分もしないうちに緋色さんが出来たと声をあげた


「猿ですか?」

「違うアキラだ」

『アキラが違うみたいに聞こえます』

「似てるだろ?」

「『ギリギリ』」


ブーゥとむくれた緋色さんを目尻に私はもう1つ完成させた。

ちょっと頭が歪だけど


「似てません」

「似てるだろ、歪なところが」

『次は菖蒲さんを作ります!』

「ヒステリックな声が返ってくるだけですよ?」

『そんなことないですよ~』

「俺は支子を作る」

「ん~じゃぁ私は白緑ですか?」

『不服そうな声~』

「白緑かわいそー」


私達のブーイングを受けながら白藍さんは黙って作業に没頭する

なんだかんだ言いながら私達はしとしとと言う雨を気にいっていた


てるてる坊主は結局似てなくて。それでも菖蒲さんのは一番の自信作!

縁側に吊るして3人で手を合わせちょっと大きめの声で


「「『明日天気になりますよーに!』」」


帰ってきた菖蒲さんと白緑さんと支子さん達は似てないだの形が変だの言いながらこっそり写メを撮ってました。

たぶん緋色さんも撮ってると思います(予想だけどね?)

白藍さんは携帯を持っていないことに後悔したって言ってた


『今度はみんなで何か作りたいです』

「なにか考えとくか」


寝る前に私と緋色さんとの小さな約束

じゃぁ、また明日


いやー雨は好きです!

土砂降りはさすがに嫌ですけどしとしと雨はバッチコイです!

でも・・・何日も続くのは勘弁ですけど(泣)

今は暑いので涼しくなってほしいですねぇ

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