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色彩館  作者: こをり
34/37

サンジュニ色


もうちょっとで夏が来るなーと思ってしまうほどの青空

ココに来て得意になった洗濯をしながら空を見上げる

今日はちょっと暑いからすぐ乾くだろう


『あ、トンビだ』


支子さんと白緑さんの過去を聞かせてもらってから2人はたくさん笑ってくれるようになった

白緑さんはなにかあったら子供みたいに自慢してくれる

支子さんは前よりもお喋りしてくれる

それがすっごく嬉しかった


「アキラさーん!おやつにしませんかー?」

『はーい!今行きまーす!』


今日は私と緋色さんと白藍さんと白緑さんだけが家に居る

支子さんはお店に、菖蒲さんはめんどくさがりながら大学に

帰るのは確か夕飯時だったよね


「すっかり暑くなってきたな」

『緋色さんは涼しそうですね』

「拗ねるなよ、ほら麦茶」

『わ!ありがとうございます!喉カラカラで』


いつもより淡い赤の着物で汗1つかいてないのは羨ましい

縁側でお互い一緒に座るとわずかな風が気持ちいい


『今日のおやつは買ってきたものですか?』

「たぶんな、俺も知らないが・・・」

『なんなんでしょうー?カキ氷とか?』

「それなら3杯はいける」

『頭がキーン!てしますよ』

「今はそのキーンが恋しい」


くすくす笑いながら外を見る

大きな空、広い畑や木や森、はためく洗濯物。一枚の写真のようでボ~ッと眺める

カランッ麦茶に入っていた氷の音が涼しい


「なぁに初老の夫婦みたいにしてるんですか」

「『初老って・・・』」

「え、ツッコむところそこですか」


白藍さんはため息をつきながら早くしてくださいね、と急かしに来たみたい

私達はよっこいしょと本当に初老みたいな事を言いながら立ち上がった

もちろんコップも忘れずに


「アキラちゃんたちおそーい!」

『白緑さん暑そうですね?あ、今日のお菓子は何です?』

「じゃぁーんです!!」

『「「・・・・・」」』

「タイヤキ。しかもほくほくと熱そうでおいしそうなタイヤキかよ!」

「最近流行の白いタイヤキならまだしもこんがりと焼けたタイヤキか」

『なぜ説明口調?』


1人1つでも意外に大きい持ってるだけ出て汗がヤバイ

まぁせっかく買ってきてくれたんだから食べなきゃ!

ふと三人の方を見ると

白藍さんは口から(意外と普通?)

緋色さんは背びれから(変わってるなぁ)

白緑さんは尻尾から(普通だー)


「アキラその食べ方は可笑しいぞ」

「見ててビックリだね」

「食べたくないんだと思いましたよ」

『え?』


自分の手元にあるタイヤキはおいしそうに 半分になっている

変わってるかなぁ?


「結合部分を裂くな」

『こうすると餡子をちょっとずつ掬いながら食べれるんですよ』

「パカッ!って感じ」


変わってるコールを浴びせられたのは初めてです

って言うかみんなが普通すぎるのでは?

その事でたっぷり2時間討論


◆◇◆◇

『おかえりなさーい!』

「ただい、なに慌ててんのよ?」

「・・・ただいま」


支子さんと菖蒲さんが帰宅

みんなでバタバタ走りながら玄関に転げ込んだ

手には冷めてヘちょれているタイヤキを持って


「なぁーなぁー!これ(タイヤキ)どうやって食べる!?」

「・・・白緑」

「食べ物で遊ぶな!でしょ?そーじゃなくてー!」

「・・・俺はこうだな」


支子さんは無常にもタイの顔面をブチリと千切って口に運んだ

なんとなく支子さんらしいかも


「菖蒲はどうするんですか?」

「私はーグチュベリリ、こうするー」

『・・・わぁ』


タイヤキの腹が見るも無残に皮を剥がれてしまった

丸く開いた穴からは餡子がコンニチワ


「こうやってねー餡子だけ舐めて最後に皮を食べるの」

「邪道だー!」

「タイヤキに謝れ」

「・・・意地汚いぞ」

「一番マイナーですね」

『ま、まぁ十人十色ですよ』

「なによー!」


上から順に、白緑さん緋色さん支子さん白藍さんです

皆さんはどう言う食べ方をしますか?


菖蒲さんの食べ方にケチはつけませんが出来るだけ人前でするのはやめましょうね?



タイヤキ食べてましたのでーw

私は緋色の食べ方です(え?普通?)

皆さんはどんな感じですかー?菖蒲の食べ方はいないでしょう・・・ね?

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