サンジュウ色
ここからは白緑のお話です
この子は同性愛の子ですのでそういう話を混ぜています
いやな方はバックプリーズ
私は何も答えれなかった
支子さんは視線を落としていて、お互い何も話せなかった
「・・・傷は、消えないんだ」
そう言って辛そうの頬を撫でた支子さんは見ていて痛々しかった
私に出来る事はあるのかな?
支子さんはジュースの入っていたコップを触りながら口を開く
「・・・俺が捕まっている間に母が亡くなったんだ
それからが辛かった
父は生気が無くなった様になり、俺は父の手から離れた」
さぁ、と風が優しく吹く。少し長い支子さんの髪が遊ばれている
部屋の中でも和室というのはよく風を通す
「・・・傷のせいで笑えなくなった」
過去の事よりもそれが一番辛い
そういった支子さんの顔は見ているこちらが痛かった
でも、コレだけは言わなきゃ
『支子さん、笑えます』
「・・・」
『時々笑う・・・と言うより微笑んでくれてます
それがすっごく嬉しくて
知ってますか?その時の白緑さんは一日中機嫌がいいんです』
「・・・白緑が?」
『はい、もちろん私も緋色さんも白藍さんも菖蒲さんも!』
傷を撫でるのをやめちょっとビックリしている
それからゆっくりと表情を崩し、笑ってくれた
『笑って、ます』
「・・・つまらない昔話をしてすまなかった」
『つまらないなんて言わないでください』
「・・・ケーキの続きをしよう」
『はい!』
2人でケーキの事で話しながら立ち上がり障子を開けると人影が1つ
開けるのを躊躇していると支子さんが遠慮なくスライドさせた
「あ、ははは・・・」
「・・・どこから」
「いや!今ココにいたの!」
「・・・・はぁ」
『け、ケーキ作りましょう!白緑さんも一緒に!』
慌てて言うと支子さんは先々行ってしまった
怒ってる、訳じゃないと思うけど
白緑さんは胸を撫で下ろしながらひよこのように後について行っている
やっぱり・・・・
『白緑さん』
「ん?」
「初めから話を立ち聞きして私が酷い事を言わないか監視しるくらい
支子さんの事好きなんですね?」
『・・・・・・・・・・・・・・・え?』
石化して約5秒。支子さんはもう居なくなっていた
直球はやっぱりまずかったかな?
謝ろうとした瞬間肩をつかまれ思いっきり揺さぶられた
ちょっ!
「ええぇぇっぇえぇええ!!」
『き、気持ち、悪い』
パッと話された反動で尻餅をついてしまった
いまだ混乱している白緑さんは頭を抱えて日本語じゃない言葉を叫んでいる
は、吐きそう・・・
『な、何でそんなに世界の絶望みたいな事してるんですか?』
「だって!!」
『・・・だって?あ、恥ずかしいとか?』
「そうじゃなくてさぁー!!何かあるでしょ?」
何か?
恋バナとかは学校の時よくしたけど私自身恋をした事が無いので基準が分からない
白緑さんは私をじっと睨みながら何かを待っている(みたい?)
『え、え~と・・・もしかして私何か失礼なこと言いましたか?』
「・・・・・はぁ」
ため息!?えぇ!そこまで悪いこと言ったっけ?
お互い廊下で正座をして私はお叱りを待った
「・・・気持ち悪いとか思わないの?」
『・・・なにがでしょうか?』
真剣な顔で睨み合いっこ
沈黙が5秒ほど続き先に旗をあげたのは白緑さんだった
正座を崩しまたため息を吐いたかと思えば行き成り爆笑し始めた
『壊れました?』
「違うよ~!アキラちゃんが馬鹿なだけ」
『馬鹿・・・ですか?』
「そーだよ?だってさぁ俺は男じゃん?」
『どこからどう見ても』
「支子も男でしょ?」
あぁ本当にこの人は壊れてしまったのか
短い間でしたが一緒に居た時間はすっごく楽しかったです
最高傑作の笑顔で言うと頭をチョップされてしまった
「男同士だよ?ホモだよ?ゲイだよ!?きもいでしょ!!」
『っていうか何で男は女を好きにならなきゃいけないんですか?』
本日2回目の石化を見事に決めてくれました
あぁ、もうそろそろ夕飯も作らなきゃなぁ
やっとサンジュウ越えですかー!
長かったなぁ~・・・
まだまだ続けたいです!