ニジュウク色
本当に少量だけ男女の絡みがあります
苦手な方はバックプリーズ
支子さん正座をして私を待っててくれたみたい
落ち着きを取り戻したみたいなのでひとまず安心した
「・・・さっきはすまなかった」
『大丈夫です』
「・・・女は何か言っていたか?」
『すぐ、切っちゃったので』
すいませんと謝るとなぜかお礼を言われた
グレープフルーツのジュースを渡すと少しホッと息を吐き出した
「・・・昔話を、聞いてくれるか?」
突然の話に私は姿勢を正して聞く体制に入った
私でよければ、そう言うといつものように1テンポおいて話してくれた
◆◇◆◇
「お父さん!今日は?」
「あ~ごめん!今日も仕事はいちゃったんだ」
僕のお父さんはすごく大きな会社の社長さんなんだって
でもそのせいで僕とはめったに遊んでくれない
はぁ、今日も一人かぁ
「ごめんな、次は遊ぼう!」
「・・・うん!」
お父さんにいってらっしゃいと言ってからからどこで遊ぼうか考える
友達を呼ぼうかな?ん~でも今日は一人で遊ぼうかな?
近くにいたお手伝いさんにそのことを伝えに行く
「僕庭にいるから」
「はい坊ちゃんはお一人で遊べますか?」
「坊ちゃんって呼ばないでよ、僕もうちょっとで10歳なんだよ?」
「ふふ、そうでしたね」
お母さんは病気でめったに部屋から出れないから花束でも作ろうかな?
そうと決まれば作戦実行!
遊んでいると熱中しすぎて近くに来た人に気づかなかった
「ねぇぼく?お姉さんと遊ばない?」
「、え?」
気づいたときには薬を嗅がされていた
―――――
どれくらいたったのかな?目を開けると小さな部屋
辺りを見回すと扉があった。恐る恐る押してみるとそれは意外にもすんなり開いた
けど、目の前の光景はただ気味が悪かった
「・・・うっ!」
胸が焼けそうで胃から何かがせり上がって来る。目の前の光景は訳が分からなかった
男の人と女の人が裸で絡み合っていたからだ
それは獣のような行為でお互いの欲をむさぼるように熱中していた
幼い自分には気持ち悪いとしか思えなかった
特に女のは甲高くうるさいくらいの喘ぎ声。耳を塞いでもこびりついてくる
僕は急いで元に居た部屋に逃げ込んだ
思いっきり吐いて僕は気絶した
―――――
「ちょっと、いい加減に起きなさいよ!」
金切り声とともに思いっきり殴られた
強制的に起こされ何がなんだか分からない。それが気に障ったのかまた頬を殴られた
高い声、露出が酷い服、厚い化粧
お母さんとは正反対だ
「あんた逃げようとかしないでねぇ」
無駄にドスの聞いた声で言われ何度も頷くと部屋から出て行った
怖かった、早く家に帰りたいよぉ
それから殴られることは無くなった
ご飯は一日一回。でもそれよりも堪えたのが目の前で見せびらかすようにする『行為』
毎日違う男に喜びながら行為を進めていく女は人間とは思えなかった
それほど、気持ち悪かった
部屋に戻って吐いて、次の日ヒステリックな声で起こされる
こんなの、もういやだ
「さ・て・とあんたが役に立つ時がやってきたわよ」
「・・・え?」
「脅迫電話、聞いた事あるでしょ?今からやるの」
「・・・だ、誰に?」
「決まってるじゃない
あんたの大好きなお父様、よ」
この瞬間絶望しまた吐いてしまった
それを無視しながら女は電話番号を押していく
「やめてやめてやめて!!お願いします!」
「うるさい!何のためにあんたをココに置いたと思ってんのよ!!」
女は切れながら思いっきり僕を突き飛ばした
気を失うのはもう慣れた気がしたのにな
―――――
それから3日
目の前には何週間ぶりのお父さんがいた。俺は手足を拘束され女の横に立っている
久しぶりに見たお父さんはやつれてだいぶ痩せたみたい
俺はもう何も思えなかった
大人たちが交渉している間、俺は人に踏まれた支子の花を眺めていた
「ほら、アンタが望んでいたお父さんだよ!サッサと行きなさい」
「・・・・・」
お父さんは痛いくらいに抱きしめてくれた。もちろんそれは嬉しかったけど何か違う
女は多額の金を手に入れて満足したようだ
遠くのサイレンの音が聞こえないのかな?
「ちょ、なっ!!あんた約束が違うじゃない!!」
「金に目がくらんだな・・・息子をこんな姿にした罰だ」
「いや、いやよ!私は捕まりたくない!!」
女を取り押さえる警官を振り払いながら人間とは思えない顔で俺の前まで来た
香水の臭いだけであの行為が思い出され胃が暑くなる
「アハハハハ!!クソガキがぁあ!!」
ザシュッ!
音と共に痛みと、赤
頬を切られたと気づかなかった。でもそれより耳を塞ぎたい
笑い声が、叫び声のように耳に響くから
その高い笑い声をかき消すかのように俺も必死で叫んだ
私も今だAVのような男女の絡みは気持ち悪いです
誘拐された事がないからなぁ~・・・(それが普通)
私ならあまりの怖さに死んでしまいそうで(真顔)