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13話 修行回

あのグレートオーガが言っていた言葉。


『……レベルだけ上げて、技量が追いついていないようだな』


その通り。私はまだこの世界の魔法を使いこなせていない。

それに私が使った魔法の手も、『ロイヤル・マジェスティ・プリンセス』には無かった魔法だ。ゲームの時よりもずっと魔法に融通がきく。

それに魔技という技術、これもゲームには無かった。


この異世界は、ゲームの中の世界というには不純物が多すぎる。ゲームの世界観だけ真似た異世界ととらえるべきなのだろう。


つまり、今後もグレートオーガみたいな魔獣に出くわす可能性がある。そうした時に頼りになるのは、己の力!!


「修行だ、シュププ!」

「はい、お嬢様!」


森の奥、開けた場所。

近くに人は居ない。

風属性魔法で気配探知が出来るのだ。


「私達は、魔法と魔技の訓練をする!!」

「魔法は分かりますが、魔技?」

「ちゃんと教えるから」


といっても2周目オジサマのくれた本からの内容になるけどね。不思議なことに、魔技についての他の本を探しても見つからなかった。何でだろう。


2ヶ月間、私達はみっちりと修行した。



◇ ◇ ◇ ◇



・side 魔獣四天王


薄暗く雷が鳴り止まない島。

広場の一角にて、魔獣が集まっていた。


「グレートオーガの報告が上がってこないな……」


ドラゴンの中でも強大で青い体を持つ、ドラゴンロードがそう言った。


「フフフ……奴の方向音痴は魔獣四天王の中でも最強」


ゴスロリ衣装に身を包んだ女性の人間のような見た目の魔獣、ヴァンパイアロードがそう続けた。


「人間2人始末するのに2ヶ月経っても報告出来ていないとは魔獣四天王の面汚しよ……」


筋肉隆々の小鬼、ゴブリンロードがそう締めくくる。


「「「……いや、いくら何でも遅くないか?」」」


蘇生術が空振りになるので生きているようだが。



◇ ◇ ◇ ◇


・side グレートオーガ


フン……小娘2人の始末を命じられたが(そもそも俺様はあついらの部下じゃないから従う必要はないナリィ)、そんなことはどうでもよくなる大事件があったナリィ。


森の一角で、ムノー様を見つけたのだナリィ!

フン……。ムノー様は孤独を好むため、ここに居るという報告は控えるように言っているナリィ。


……フン、蘇生術の副作用で口癖がさらに増えてしまったナリィ。不便なものだナリィ。


「グレートオーガ、魔技がつかえないのは、お前の種族の魔力の伸びが壊滅的だからだ」

「無念だナリィ……」

「そこで、魔力の最大量を永久的に増やす木の実を見つけた。これを食べたら魔力が増える。魔技も使えるようになるぞ」

「……フンナリィ」

「蘇生術の副作用は解除方法が分からない。済まないな」


あぁムノー様、何と慈悲深いナリィ。フン……一生付いていきます!! ナリィ!!


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