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プロローグ

 ――もしも「運命の出会い」というものが本当にあるのだとしたら、それは僕と彼女との出会いのことを言うのかもしれない。

 僕と彼女は八つも年齢が離れているし、生まれ育った家柄も違う。それでも出会い、恋に落ちたのだ。


 僕の名前は桐島(きりしま)(みつぐ)。銀行マンの父と、元保育士の母との間に次男として生まれた。四歳年上の兄は飲食関係で働いていて、僕自身は大手総合商社・篠沢(しのざわ)商事に勤めているごく一般的なサラリーマンだった。

 一方、彼女の名前は篠沢(あや)()さん。僕が勤める会社の大元・〈篠沢グループ〉の会長を父親に、元教師で篠沢家の現当主を母親に持つ(お父さまは婿養子だったらしい)大財閥のご令嬢で、出会った当時はまだ私立の女子校に通う高校二年生だった。

 こんな一見何の接点もなさそうな僕たちが出会い、恋に落ちたのは、運命といわなければ一体何だったというのだろう? ちなみにこれだけは言っておくが、断じて逆玉を狙っていたわけではない。念のため。


 ――人間万事塞翁(さいおう)が馬。人生というのは、どう転ぶのかまったくもって予測がつかないものだ。僕自身も雲の上の人である彼女と出会い、恋愛関係にまでなるとは想像もしていなかった。僕のその後の運命を変えることになった、()()()までは――。

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