プロローグ:ここは異世界
作品の世界観の説明です。
ここは異世界。
と言われても、ここが、今私達が暮らしている現実の世界と、何か違いがあるようには見えません。それでは、ここには異世界にありがちと言われる能力者はいるのでしょうか? 周りを見渡してみましたが。うーん、特にそれらしい人物は見当たりません。もしかすると、どこかにはいるのかもしれませんし、いないのかもしれません。ぱっと見た限りでは、私達が暮らす現実の世界とは何も変わりがないように見えます。
この異世界の世界地図を見てみても、一見すると現実の世界の世界地図と比べて何も変わらないように見えます。うーん、本当にここは異世界なのだろうか? でも地図をもう一度よーくご覧下さい。世界地図の真ん中に、見たこともない大陸が一つあるでしょう? 横長の長方形の形をした、大きさで言うと日本より少し大きめくらいの大陸が。
そう、この大陸を治める国家こそ、今回の物語の舞台となる、ラクエン導師共進国なのです。
今から遡ること5000年以上前、この世界は、ある日突然現れた一人の転生者によって、破滅の一歩手前という所まで追い詰められました。しかし、一人の男の登場によって、この転生者は打倒され、幸いにもこの世界は滅亡の危機から脱することができたのでした。その後その男は、この大いなる厄災が起こった際、突如としてこの世界に出現した大陸に、一つの国家を建国しました。そしてその男は、元々彼が住んでいた国で、この国を建国するずっと前から、ある教えを説いておりました。そのため、彼を慕う人々は、昔から彼のことを導師様と呼んでいました。そうです。その導師様が、この大陸に建国した国こそ、ラクエン導師共進国(以下導師国)なのです。
なんかこれぞ異世界って感じがして、すごくいいですね。
そしてそれから5000年以上に渡り、この国は世界中の国々がうらやむ程の、奇跡と言っていい位の大いなる繁栄を続けてきました。他国からは、世界の理想の終着点、なんて言われているらしいです。そして現在は、導師国とアメリカの二国間によって、世界の覇権を巡り争っているんだとか。でも、導師国の方が少し有利なんだそうです。
それではこの国がどんな国かって言うと、ヨーロッパや中国、それに中東などの国々の、それらの国々のいい所だけを全て詰め込んだ国、とでも言ったらわかりやすいでしょうか? あれ? そこに日本はいないのって不思議に思った人もいるでしょう。実はあの5000年以上前の大厄災の際に、導師国と日本の間には永久に和解することが不可能な程の、深刻な溝ができてしまい、二国の関係性は今も微妙だということらしいです。
でも、アメリカも、ヨーロッパも、中国も、日本も、現実世界のそれとよく似ていますが、ここは異世界、まったく別の国になります。注意して下さいね。
そして時代は現代になります。現代のこの国を治めるのは、初代から数えて208代目となる導師様。そう、彼がこの物語の主人公となります。
初代の導師様がこの大陸に導師国を建国し、その後、初代の血を受け継いだ代々の導師様達が、その能力を大いに振るうことで国家を率いてから巡ること5000年。導師様の役割も、時が経つにつれて、その形が大きく変わってきたと言います。
この異世界が、そして導師国という国がどういう所なのかということは、この物語を読み進んで頂くことで、徐々に明らかになっていくものと思われます。
それでは、現代の導師様である208代目導師様がどんな人なのか。早速、導師様のある日の日常を追ってみることにしましょう。きっと愉快で魅力的な人なんでしょうね。
それでは、始まります。




