表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンで始まる子育てスローライフ~ダンジョンに閉じ込められたら社畜と人懐っこい幼子ゴブリンの敵はダンジョン探索者だった~  作者: k-ing☆書籍発売中
第一章 社畜、パパになる

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/52

30.社畜、コスパを気にする

 俺は半透明の板を見て悩んでいた。


【スキル】 ポイント2

 魔物召喚 1

 └ゴブリン 1

 └コボルト 1

 地形変更 1

 └地形変更セット 1

 トラップ設置 

 環境設備 2

 └植樹系調整 1

 └生態系調整 1

 資源召喚 2

 └魔宝石召喚 1

 └鉱物召喚 1


 ポイントはあと2ポイントある。


 宇宙人一体につき、1ポイントがもらえた計算になる。


 リーゼントが撫でるように、強請ってきた時に押したのは資源召喚だ。


 その時に鉱物召喚が出てきた。


 ひょっとしたら鍋や武器の材料になるのだろうか。


 決してハナコやコケミを解体するために、刃物を作るわけではないからな。


 そもそも俺ができるはずもない。


 まず絶対ポイントを振らないといけないのはトラップ召喚だろう。


 宇宙人の侵略があったからこそ、その重要性を理解できた。


「んー、あとはどうしようかな?」


「とーたん!」


 ゴボタはスコップと手押し車を持ってきた。


 ひょっとしたら新しい道具が欲しいのだろうか。


 ゴボタにとってスコップと手押し車はオモチャみたいなものになっている。


 今度ブランコでもリーゼントに作ってもらおう。


「ボス、また何かオラに頼む気だろ!」


 リーゼントを見ていたらバレてしまった。


 結局、拠点もこんな状態であれば作り直さないといけないからな。


 リーゼントの仕事が増えるばかりだ。


 俺は手先が不器用だから、材料を集めるぐらいしかできないだろう。


「俺達にはリーゼントが必要だからな」


「りーじぇっとだいじ!」


「はぁ!? そんなこと言われたって生粋のツッパリは喜ばねーぜ!」


 リーゼントは鼻の下を肉球でポンポンしている。


 独特な喜び方につい俺の頬が綻んでしまう。


 誰が見てもわかるほど、尻尾をブンブンとしているからな。


「じゃあ、もう少ししたら作業を始めようか」


 作業の前にポイントを割り振ることにした。


 まずはトラップ設置に指を触れた。


【スキル】 ポイント1

 魔物召喚 1

 └ゴブリン 1

 └コボルト 1

 地形変更 1

 └地形変更セット 1

 トラップ設置 1

 └巨大岩 1

 環境設備 2

 └植樹系調整 1

 └生態系調整 1

 資源召喚 2

 └魔宝石召喚 1

 └鉱物召喚 1


――ドーン!


 ポイントを振った瞬間に大きな岩が空から落ちてきた。


 これがトラップ設置だろうか。


「なっ、なんだ!?」


「とーたん、こわいよ!」


 急に岩が落ちてきて、ゴボタとリーゼントは抱きついてきた。


「くっ……遅れたか」


 一方、ホワイトはタイミングが遅れて俺に抱きつけないでいた。


 手を広げて俺の方をチラチラと見ている。


 だが、俺の視界も岩を見ていた。


「おいおい、コスパ悪いだろ!」


「こしゅぱ?」


 スキルポイントを振ったら、大きな岩が一つ落ちてきただけだ。


 これはスコップと手押し車が落ちてきた時と同じだろうか。


「自分で岩の設置をしろってどうやってやるんだよ!」


 目の前にある岩を俺は運べる気がしない。


 それにこんな草原にどうやってトラップを設置をすれば良いのだろうか。


「とーたん、たきゃいよ!」


 岩が安全だと思ったゴボタは、大きな岩に登って遊んでいる。


 ゴボタの遊び場になるのなら良かった。


 このままではただの邪魔な岩になっていたからな。


「それにしても大きな岩――」


「ゴボオオオオオ!」


 俺は岩に触れるとその場から消えた。


 どういう仕組みになっているのかは全くわからない。


 ただ、その上に遊んでいたゴボタは勢いよく落ちてきた。


「あっぶねー!」


「にひひ!」


 俺はすぐにゴボタをキャッチした。


 初めて落ちる感覚にゴボタは楽しそうに笑っていた。


 手押し車に乗っている時にも思ったが、ゴボタにとって重力や速度を感じることは怖くないのだろう。


 子どもの時の方がジェットコースターは怖くないって言うぐらいだからな。


 それにしてもなんで岩が消えたのだろうか。


「んー、岩よ出てこい!」


 こういう時は声に出してみると良いのかもしれない。


【一日一つまでです】


「へっ!?」


 どうやら岩を出すには制限があるようだ。


 さすがにあれだけ大きいと、出すのにも制限がかかっているのだろう。


 それに俺が岩に触れた時、邪魔だと思っていた。


 それが反映されたのだろうか。


「なぁ、ボスって一人で話してるぞ?」


「犬静かに! ダンナ様に愛があればそれぐらい気にならないでしょ」


「いや……あれは絶対何かの病気だぞ」


「そんなこと言ったら私だってメンヘラ拗らせ女だわ」


「おっ……おう」


 リーゼントとホワイトは何かコソコソと話していたが、俺には聞こえなかった。


 俺は続けて残っていたポイントを割り振った。


 最後は地形変更だ。


【スキル】

 魔物召喚 1

 └ゴブリン 1

 └コボルト 1

 地形変更 2

 └地形変更セット 1

 └天候変更 1

 トラップ設置 1

 └巨大岩 1

 環境設備 2

 └植樹系調整 1

 └生態系調整 1

 資源召喚 2

 └魔宝石召喚 1

 └鉱物召喚 1


 ただ、地形変更に振った瞬間、周囲は急に暗くなった。


「とーたん!?」


「ボスゥ!?」


「ダンナ様!?」


 今までずっと明るかったから暗くなったことにびっくりしたのだろう。


 俺にとっては都合が良かった。


「やっと夜だあー!」


 俺はその場で寝転んだ。


 久しぶりの夜空を見て、自然と体の力が抜けていく。


「やっぱり寝る時は夜じゃないとな」


 今まで常に日差しが出ていたため、体が休まらなかったのだろう。


 それにホワイトに名付けをしてから、眠れてなかったからな。


「とーたん、ねんね?」


「ああ、俺は寝るぞ」


「オラも寝る」


「ゴボタも!」


「ダンナ様の隣は私です!」


 俺達は草原で大の字になって横になる。


 ああ、久々に見た星空は綺麗だな。


 激しい宇宙人との戦いも終わり、俺達は疲れ果てたように眠った。

 第一章ここで完結です!

 次からは解放されたダンジョンと宇宙人達のドタバタほのぼの?スローライフです!


 ぜひ、続きもよろしくお願いします(*´꒳`*)


 ブクマと★評価お待ちしております!


 コメント来たら嬉しいな_(:3 」∠)_ジィー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ