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怒りの理由

   

「これ、どうしよう?」

 最善策は、同じものを買ってきて、壊したフィギュアと交換しておくことでしょう。

 でも、もう夕方です。彼が帰ってくるまでに、間に合うでしょうか?

 どちらにせよ、いつも通り、彼の帰宅前に私は部屋を出るつもりだったのですが……。

 このフィギュア事件があったせいで、私はモタモタしていたのでしょう。

 バタンとドアが開いて、部屋の入り口には彼の姿がありました。

 仕事を終わらせて、もう帰ってきてしまったのです!

 そして私の顔を見た瞬間、叫び出しました。

「お前、何をやってるんだ?」


 彼の声にも表情にも、驚きと怒りが表れていました。

 こんな態度を見せられたら、私はシュンとなります。

 実は少しだけ「怒った彼も可愛い」と思ってしまいましたが、今の私の立場では不謹慎でしょうね。

 とりあえず頭を下げて、謝ることしか出来ません。

「あなたの大事なお人形さん、うっかり壊してしまって……。ごめんなさい。あなたが怒るのも当然よね……」

(いか)りのポイントはそこじゃない!」

 彼は真っ赤な顔で続けました。

「一人暮らしの部屋に帰ったら、見ず知らずの女性が上がり込んでるんだ。誰だって怒るじゃないか!」




(「怒った彼も可愛いけれど」完)

   

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