俺を信じて待っててくれへんか?
私の彼氏は、必ず私に言う言葉があるの。
それが! 【俺を信じて待っててくれへんか?】
私と彼は、2年前に友達の紹介で出会い、付き合いだした。
私は東京、彼は大阪。
遠距離恋愛をはじめて2年。
私達は、付き合って直ぐに遠距離恋愛になったのだ。
それと、彼の話す大阪弁に私は惹きつけられる。
『なあ、光莉! 俺は絶対お前だけしか見てへんから
俺を信じて! 東京で待っててくれへんか?』
『うん! 私は悠希の事、信じてるよ。』
『やっぱり、光莉は俺の事をよく分かってるわ~』
『早く! 悠希と会えるの楽しみに待ってるね!』
『あぁ~俺も楽しみやわ~』
いつか私は、彼との結婚も夢見ていた。
彼となら、上手くやっていけると思っていたからだ。
彼は、マメで繊細でいつも私の事だけを考えてくれている。
心遣いやサプライズが大好きな彼。
私と初めて出会った記念日もいつもふたりで祝い合う。
彼からは薔薇の花束を毎年、記念日になるとプレゼントしてくれる。
夜景の見えるレストランを予約してくれて、たまに会う彼にまた私
は惚れ直してしまう。
彼は、大阪人のわりには恥ずかしがり屋でボケたりしない。
大阪人と言えば? “一人ボケツッコミ”が得意だと思っていた。
でも? 彼は私がボケてもツッコミもしないし。
ツッコんでも、ボケたりもしてくれない!
そんな彼に、私はつい言ってしまった。
『悠希って? 本当に大阪人なの?』
『えぇ!?』
『大阪の人って? 一人ボケツッコミができるって聞いた事があるよ。』
『・・・あぁ、今時の若者は、ボケツッコミはしいひんねん!』
『そうなの?』
『そうなんや!』
『それに、悠希って? シャイだしね!』
『今日の光莉、俺の事! 揶揄い過ぎちゃうか~』
『そんな事ないって!』
『いやいや? 俺をバカにしてんな~!』
『酷いよ! そんな事、思ってないって!』
『取りあえず! 今時の大阪の若者は、ボケツッコミとかしいひーんから!』
『ごめん、ちょっと怒ってるよね?』
『そんな事で起こったりしーひんし!』
『・・・・・・』
『・・・ほんまやで!』
『ウフフ、ムキになってかわいい!』
『やっぱり、俺のこと揶揄ってんねんな~』
『バレたか!?』
『まあ~ええーわ! 光莉が可愛いから許す!』
『なによ、それ。』
『必ず! 近いうちに東京まで光莉に会いに行くから!』
『うん!』
コロナが広がってからは、私達はテレビ電話で会話するようになった。
彼の顔を見ながら、ふたりで会話をする事が嬉しかった。
それまでは、LINEだけのやり取りで終わる事が多かったからだ。
私も彼も、コロナのせいで! 仕事が激減する。
なかなか? 思うように仕事に入れない為、、、。
給料も下がり、一人暮らしも大変になってきた。
光熱費や食費などのお金が回らなくなる。
僅かに貯めていた貯金を切り崩して何とか生活している。
こんな時、彼と一緒に住んでいたらと思う。
二人なら、生活費も楽なのになと思うからだ。
私は、彼の言葉を信じてずっと彼を待ち続ける事を誓った。
いつか? 彼が私を迎えに来てくれる日まで...。
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