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異世界物書き道中  作者: トッキー
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五国同盟大町モルディーン

「あんた駆け出しの冒険者ってところだな。この町は初めてか?」

 衛兵の言葉に新米の冒険者は頷く。

「町っていってもここは都市だな。五国が同盟してその中心にこの町を作ったんだ。商業区画など色んな区画があって色んな奴がいる。しかしここは五国の陰謀が渦巻く町で治安も少し悪い。活気は色んな人が集まるからあるけどな」

 新米の冒険者は少し考えた後、この町で気をつける事を聞いた。

「気をつけることか…そうだな他の所と同じで、なるべく争い事に発展しないようにする事とか犯罪に巻き込まれないようにする事だな」

 新米の冒険者は頷く。

「まあ後はヤバい人間に関わらないようにする事だ」

 新米の冒険者はヤバい人間について聞いてみることにした。

「まずこの町唯一の英雄である鉄壁のジョーには逆らわないほうがいい。後は研究区画の魔術師には関わるな何考えてるか分からん。スラムの人間にも犯罪という面で関わるな。それと後は…」

 衛兵は少し考えて言った。

「物書きのジョセフとは絶対に敵になるな。変人で有名な奴だが交友関係が広く敵と決めた相手には容赦しないって話だ。ちょっと前もそこそこ名の売れた決闘者を護衛に殺させたって話だ。揉み消しているのかあまり大きな噂になってないがな。俺もその決闘者と何があったのかは知らんし決闘は正当な殺しあいだから罪にも問えんしな」

 新米の冒険者は頷く。

「それと同じ理由でジョセフの護衛のモミジって女も敵にするな。こっちはシンプルに強い。英雄である鉄壁のジョーと引き分けたという噂もある」

 新米の冒険者は英雄と引き分けたという話に驚いた。

「はは。まあ驚くよな。英雄と引き分けに持ち込めるのは同じ英雄と最高位の怪物だけだしな」

 新米の冒険者は衛兵に礼を言い、少し目を輝かせモルディーン南門をくぐって町に入っていった。

「おいちょっと待て!……行ってしまったか…まだ話は終わってないんだがな…」

 衛兵は心配そうに新米の冒険者の離れていく後ろ姿を見送った。

「この町には他にもやべえ奴がたくさんいるんだが…あいつの幸運を今日一日ぐらいは祈ってやるか…」

 そう呟き、衛兵は仕事に戻った。


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