44
次の日の朝…。
何やら少し騒がしくて目が覚めた。
キッチンではサオリがおむすびを作っていた。
『ん?』
「あ、おはよう」
『どうしたの?おむすび?』
「一定間隔でお腹が痛くなるの。陣痛だと思うからシャワー浴びてヤス君が食べる物を準備してたの。」
(マジか…初産とは思えない手際の良さだな。)
どうやら産院にもすでに連絡したらしい。
『てかそんな状況なら起こしに来てよ汗』
そうこうしているうちに痛みが少しずつ強くなってきたみたいで、産院からも来るようにとの指示があったから向かう事に。
産院の場所は家のすぐ近くで、徒歩5分かからない所にあるから歩いて向かった。
向かう途中にも何度か痛みがあったみたいで、軽く休みながらゆっくり歩き、産院に到着した。
すぐに陣痛室に通されて出産を待つ事に。
徐々に痛みが増すみたいで、苦しそうな彼女を見るのがすごく辛かったのだが、少しでも楽になって欲しかったので、辛い箇所を押す事にした。
お尻の少し上辺り?を押すと少しは楽になるらしく、必死に全力で押していたのだがまったく足りないみたいだった。
後日指が炎症を起こすくらいの力で押していた。
(頑張れサオリ…。お前を本当に愛してる。だからお願いだから…母子共に無事に…)
何度心の中でそう呟いたかわからないくらいに祈っていた。
そんなこんなで俺の体力がなくなってきた頃(もちろんサオリの方が遥かに苦しいのだけど)
ようやく分娩室に移動する事になった。




