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夢の瞳はダイヤモンド  作者: 夢の旅人
もう1つの夢
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そんな中…。

冬のある日の事だった。



「えっ~~~…ヤス君…これ…」



そう言って見せられた物は妊娠検査薬。

検査結果は陽性の反応を示していた。


『うそ(汗)ちょっと…やったじゃん』


本当に嬉しかった。

子宝は天からの授かり物ともいう。

作ろうとして簡単に出来るものではない。



勿論まだ結婚をしていなかったのだから、世間的には順序が逆と非難されるのはわかっている。

でも素直に嬉しかった。



「ど、どうしよ?」


『どうしようって?嫌?』


「複雑な心境だけど…嫌じゃないよ。」


『だったら…産んで…。』



彼女としては確かに複雑なのだろう。

俺との関係を親が認めたわけでもない。

ましてや人生の初妊娠である。

色々な思いが交差するのは当たり前な事なのだろう。


後日、産院にて検査してもらったところ、妊娠が確実なのが判明した。

運命のいたずらなのだろうか…クリスマスの出来事だった。



しかし大変なのはここからである。

彼女の両親をどう説得するのか…問題はそこが焦点になる。


妊娠が判明して、しばらく経った時の事。

彼女の口からついに親に知らせる事になったのだが

、反応は予想通りだった。


俺の過去の事。

俺の両親や兄弟の事。

また、親が酒乱な事もあり、俺へのその遺伝的な事までも疑われた。

さらには母親の男遊びの激しさなども不安材料なのだろう。


普通の親ならそれを聞くのが当たり前だとは思う。

けれど、俺は確かに親の血縁は避けられないが、性格や生き方はまったくの別人である。

父親のように酒に呑まれて暴れもしなければ、母親のように恋人をとっかえひっかえもしない。



正直ショックだった…。

彼女の両親だし、結婚ともなれば必然的に関わりが出てくるのは理解しているし、統計学で言えば両親に似る可能性が高い事はわかる。


けれど俺は俺である。

それをもう少しだけ考えて発言して欲しかった。


ここでまた出てきてしまった親世代への不信感。

この不信感が俺を長く長く苦しめる事になる。


彼女を本気で愛している。

だからこそ、彼女の両親にだけは本気で当たらなければならない。

お遊びで交際していたのなら、適当に流しながら付き合えばいいのだろうけど、彼女の両親とあってはそうはいかない。



常に監視されているようなプレッシャー等がこれでもかってくらい荒波のように押し寄せる。

過去のトラウマがある俺が、これに耐えるのは容易な事ではない。

案の定、この先に潰れる事になってしまった。




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