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時は流れ…数年後の出来事だ。
あの事件が起きたのは…。
【やっ君。聞いて欲しい事があるの……】
【うん?どうしたの?】
【私ね……。おかしくなっちゃいそう……辛い…怖いよ】
【え?どうして?何があったの?】
【……。ごめん。やっぱりちょっと頭の整理ついてから聞いてほしいな…】
一体何があったのだろう…
こんなに元気のないメールは初めてだった。
そんなある日、恐ろしい出来事が起きた。
タンタンタン…携帯のメール着信音が鳴ったので開いてみると…
ん?誰だっけこのアドレス…
……………?
あ?ナオだ。そういやこんなアドレスだった。
(だけど電話帳に登録してる人なのに、なぜ名前じゃなくてアドレス表示に?はて?)
【なんで?そんな言い方なくない?私、何か言った?(泣)】
本文にはそう書いていた。
(しばらくナオにメールはしていないはず)
まさか…
慌てて電話帳を見てみると…
ない。電話帳に登録している女性の情報がまったくない。
電話番号もメールアドレスも全部消えていた。
すぐに原因は予想がついた。
(あ゛あ゛の野郎)
猛ダッシュであいつの元に向かう。
当時の妻である。
『お前、何やらかしてん。』
「何って何が(怒)」
『とぼけてんじゃねぇ。携帯(怒)』
「あぁ、浮気まがいな事ばっかしてるからだ」
『ふざけてんじゃねぇぞてめぇ。浮気ばっかりしてるのはお前だろ。』
無視だった。徹底的に無視無視無視。
何を言っても無視を貫く悪魔。
すぐにナオに返信した。
【ごめん。電話帳削除されてた。それとメール送ったの?】
【削除?なんで?メール送ったよ。最近元気?って。そしたら二度と連絡はするな。さようならって返信が…】
きてねぇぇー。
と言うか俺は見てねぇー。
そんな返信もしてねぇー。
一部の人とはこれ以来、連絡が取れていない。
エミもアミも、住所どころか連絡先さえわからない。
いつまで待ってもメールが来なかった。
きっとみんなにナオと同じようなメールを送信したはずだから。
たまに携帯を放置して買い物などに出掛けていたため、不注意だった…。
もちろんトモちゃんの連絡先もない。
後日文通を送った。
幸いにも文通した手紙だけは残っていた。
助かった…。
しかし…
あの苦い現実は突然やって来た。
何故か返信が早すぎる手紙。
届いたのは俺が手紙をした翌日…
早すぎる…。




