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苦しみ、悲しみ、辛さ、絶望。自分以外の人間のこれらの感情や思いを全身で受け止めて、心から愛してくれる人に出会える事は奇跡に等しい確率だと思う。
今…俺の前にいる人はそんな女性だった。彼女はいつも俺を大切にしてくれた。いつも一番に俺を見てくれた。見た目、外見、性格…そんなものではなく、俺の…心を…。
夢の女性が現実に目の前に現れる。偶然?奇跡?運命?そんな事を信じられる人はいるだろうか?
ほとんどいないと思う。けれど、今、目の前にあるこの光景は現実であり、事実である。
彼女の名前は…サオリ。
見た目は誰にでもモテるタイプであろう美人で、普通の人から見たら、優しく、心は強く、たくましい。欠点と言えば少し頑固者って事と意地っ張りって事くらいだろう。ただそれは他人から見た目の話で、俺から見た彼女は心は弱く寂しがり屋、強がりばかりで損をしているように見えた。
彼女が俺の心の中が見えるように、俺も彼女の心の中が見えているのだろうか。それはわからないけれど、少なくとも俺の中では彼女の心の中を見ようと常に思っていた。
この俺が心の中を?見ようとしてる?他人にまったく興味がなかったはずなのに…。
愛されたい、大切にされたい。
誰にでもある願望…。
彼女は自分の事よりもまっ先に俺にそれらを与えてくれる存在。
そう。サオリとの出逢いはこの時から数ヶ月前の事…。
その時は…
夢は突然訪れた…。
ここから先は過去、現在、未来を行ったり来たり執筆します。話の流れがわかりづらいかも知れませんが、なるべくわかりやすく書く努力はしますので引き続き読んで頂けると嬉しいです。




