第46話 佐夜子と葵2
お風呂から出て佐夜子とリビングで談笑を始める。
くっ付いて来る葵の髪を撫でたり膝枕してあげる。
妹が増えたみたいだ。
暫くすると葵が俺の膝に頭をのせて寝てしまった。
「ふふふ、葵寝ちゃったわね」
「かわいいなー」
「貴女より歳上なんだけどね?」
「まあ女の子は歳上でもかわいいものですよ?」
「葵も随分と貴女に懐いたようね、あの子が他人にそんなに懐くなんて珍しいわ」
俺につけられたキスマークを見ながら佐夜子が言った。
「娘さん、大丈夫ですか?もう少し警戒心を持ったほうがいいのでは?」
「大丈夫よ?家にお友達を連れてくる事はあるけど、そんな風に甘えたりして無いし、余程理沙さんの事を気に入ったみたいね?」
「そうですか?それならいいんですが・・・」
「そう言えば理沙さんに見せたいものがあるんですが、ちょっと持ってきますね」
「見せたいもの?」
何だろう?
佐夜子が面白そうに微笑んでいる。
隣に座り言ってきた。
「ねえ?理沙さんこれって何かわかる?」
知ってる、てかこのマッサージ機最初に会った時に葵にあげたやつだ。
なんてもの女子高生に見せやがる。
「さ、さあ何でしょうかこれ?あと長さは15センチくらいあって太さは単3電池くらいありますね・・・」
「わからないかしら?」
スイッチを入れてみる。
カチッ ブイーン うにうにうにうに
あ、ちゃんと充電してある、使ってくれてお父さん嬉しいよ。
手元でうにうに動いてる。
「・・・」
ブイーン うにうにうにうに
おもちゃをじっと見つめる俺とその俺をじっと見る佐夜子。
「ま、マッサージ機でしょうか?」
「・・・」
取り敢えず膝枕で寝ている葵のほっぺに先っぽを押し付けてみる。
ブイーン うにうにうにうに
葵のほっぺが機械と一緒にうにうにする。
ちょっと面白い。
「うーん」
ほっぺをうにうにされている葵が寝苦しそうにしている。
口の中に突っ込む。
「もごもごもご」 ンイーン
機械音がこもって聞こえる。
ンイーン
「んーん、もごもご」
「葵がね、理沙さんに貰ったって言って使い方を聞いて来たのよ、純粋な女の子にこんな物渡すなんてイケない子ね」
娘の口に変なもの突っ込まれてるのに止めないんだ・・・。
「葵は使ってくれました?」
「毎晩の様に使ってるわ、毎日ちゃんと洗って乾かしてあるもの」
これは佐夜子の血だな。
いや、2人の血か。
「んぅ」
ンイーン ぴちゃぴちゃ
なんだか葵の声に艶が出て、自分から舌を絡めているようだ。
「そ、そうですか」
「なんで葵にこれを?」
「あの時妹にあげる為に買ってきていて、なんだか勢いで葵にあげちゃいました」
「い、妹さんに?」
「ぷはっ、すぅすぅ」
葵の口からそれを抜くと唾液でベトベトになって糸を引いている。
「妹は私があげるものは何でも喜ぶし、私のを使ってるみたいなので」
あの病院に持ってきたピンクのマッサージ器の隠し場所を知っていたのも、妹がこっそり使っていたからだろう。
テカテカうにうにしているそれを見つめながらいう。
「そ、そう変わった姉妹ですのね?」
「世の中の姉妹は皆こんな感じですよ?今度佐夜子さんにも退院祝いとしてプレゼントしますね」
「私は別に大丈夫よ?旦那が買ってくれたの沢山あるし」
テカテカうにうにしているそれを佐夜子の胸に押し当てると、むにんむにんと佐夜子の胸が一緒に動く。
「遠慮しなくても良いんですよ?佐夜子さんにピッタリのを選んであげます」
極太のやつと俺が愛用している振動が凄いやつプレゼントしよう。
俺からの新しいプレゼントだ。
「そう?無理しないでね?」
「そういえば私が退院する日に佐夜子さんが騒いでいる日がありましたね?あの時は何を?」
丁度佐夜子と二人で話すいい機会なので、何とか引き出しを調べるように誘導せねば。
「お恥ずかしい事ですが、あの時は少し変な夢を見て取り乱してしまったんです」
「それはどんな夢を?」
「私の旦那の理雄さんが夢に出て来てくれて、言葉責めで私が1人でするのを手伝ってくれたのよ」
そっちじゃない!どう考えてもメインはもう一つの話だろうが!
「そ、そうですか、夢に出て来た旦那さんは他に何か言っていなかったんですか?必死にスマホにメモを取っていたようですが」
「ああ、あの時私どうかしてましたわ。夢の事なのに真剣になって夢中でスマホにメモなど、後で恥ずかしくなって全部消してしまいました」
むうぅぅぅぅぅぅ!!!!
「な、内容とか覚えてないんですか?」
「えっ?んー?何だったかしら、、、とんだ痴女だなとか、佐夜子死んでも俺はお前を愛してるとか、死後の世界にもお前よりいい女はいなかったとか」
だからそっちじゃない!後半言ってないし何か捏造されてる!
何なら現世お前よりいい女沢山いるけd
ゾクッ!?
「理沙さん今何か考えたかしら?何だか睨まないといけない気がしたわ?」
佐夜子が凍えるような目でこちらを見ている。
エスパーかよ!
「ねえ、理沙とお母さんはさっきからなんの話をしているの?」
膝の上で寝ていた葵がいつの間にか起きていたようだ。
「んー、何でも無いよ、もう遅いから一緒にベッドで寝よっか」
葵の頭を撫でてあげながら答える。
「うん、そうする」
眠そうに言う葵のその言葉を聞くと、お姫様抱っこしてあげる。
「あら、理沙さんってその小さな体で意外と力持ちなのね」
「わぁ、私お姫様抱っこなんて初めてされた」
葵が嬉しそうに首に抱き着いてくる。
「では、佐夜子さんお姫様をベッドに運びますね」
「あら、葵を宜しくね」
「はーい」
葵を部屋に運びベッドに降ろしてその横に一緒に寝転ぶ。
「理沙にくっ付いていると安心する」
葵がそういいながら俺の胸に埋まってくる。
「好きなだけくっ付いてくれて良いよ」
また頭を撫でてあげる。
前世の時はそんなに葵を可愛く思えなくて佐夜子に任せきりだったが、今は甘えてくる葵を可愛く感じてしまい甘やかしてしまう。
多分これは性欲とは違う気がする。
女になって母性本能が沸いてしまっているのだろうか。
「なんだか本当に理沙って他人って感じがしないよ、何でだろう」
顔を上げてこちらを見つめながら葵が言う。
「私も葵の事他人って感じしないよ、もしかしたら前世で家族だったのかもね?」
「ふふ、理沙って変な事言うのね、前世なんてあるって信じてるの?」
「うん、私は信じているよ」
信じてるどころか体験談ですが。
「じゃあ前世の配役は何かな?私が理沙の旦那さんで理沙が奥さんかな?」
「私が葵のお父さんだよ、それで佐夜子さんが奥さんかな」
「それじゃ理沙がお父さんになっただけで殆ど今世じゃん!」
「ふふ、そうだね」
「もう、理沙はすぐ私を揶揄うんだから・・・」
暫く他愛のない話をしていると葵がから反応が無くなり寝たのがわかる。
「すぅー、すぅー」
寝ない様に目を薄く開けて葵の顔を見つめながら時間が立つのを待つ。
寝室は2階にあるから階段を上る足音が聞こえるはずだ。
耳を澄まして佐夜子が階段を昇り、寝室に入る音を聞き取る。
流石に二度も同じ夢を見れば佐夜子も気になって確認してくれるだろう。
もう少ししたら動き出そう。
30分程経って佐夜子の悩まし気な声が聞こえていたことを確認して、葵が起きないようにそっとベッドから起き上がる。
物音を立てない様に部屋から出てゆっくりと佐夜子の寝室に向かう。
廊下に出るとわかるが佐夜子声大きすぎだよ、、、隠す気があるのか?
入院生活で佐夜子が1人でする時は、目を瞑って自分の世界に入り込むことを知っているので部屋のドアをそっと開ける。
まあ部屋に侵入したのがバレても、佐夜子さんと寝たかったとか言い訳はいくらでも出来るから最悪バレてもいい。
催眠の声を出す準備をしながら1人で盛り上がっている佐夜子に近づく。
******** side葵
理沙の温もりが無くなってすぐに起きたが、理沙が物音を立てずに部屋を出ていった。
最初はトイレに行ったのかと思ったけどどうも違うようだ。
ベッドから起き上がり部屋を出ると、理沙が見当たらない。
お母さんの声が気になってお母さんの部屋に行ったのかな?
お母さん声大きすぎだよ、、、隠す気があるのかな?
物音を立てない様にお母さんの寝室に向かい、部屋の扉に耳を近づけると男の人の声が聞こえる。
「おい佐夜子、また1人で盛り上がってとんだ痴女だな?おっと勿論これは本題じゃないぞ?」
えっ!?お母さんいつの間に男を部屋に連れ込んだの!?
何か話しているようなので耳を澄ませる。
「なんで俺の言う事を聞かない?15年も経つともう俺の言う事なんてもう聞きたく無いのか?」
15年?お母さんの昔の知り合いの人なのかな?
「聞く気はあるんだな?じゃあ明日の朝起きたら、直ぐに隣の俺の部屋に行くんだ、ここまではいいな?」
俺の部屋ってどういう事?隣はお父さんの部屋だけど・・・。
「それで俺の執筆用の机の上から3番目の引き出しを開けると底が二重底になっている、他の引き出しの底と比べると材質が違うから、よく見ればわかるずだ、それからその二重底を開るんだ、わかったな?」
何を言ってるの?確かにお父さんの部屋に執筆用の机はあるけど、引き出し?二重底?
「よし、それでこそ俺の妻だ、俺の言う事を今度こそ聞いてくれたら、またこれからもこうして夢に出て来てやるからな?」
え、、、妻?もしかしてお父さんなの・・・?
もしかして幽霊?それに夢って?
訳が分からないので音を立てないようにお母さんの部屋のドアをあける。
理沙が寝ているお母さんの近くに立っているだけで他には誰も居ない。
「佐夜子、葵を女手1つであんなに良い子に育ててくれてありがとうな、あと変な捏造すんなよ?」
っ!?
理沙が男の声を出していて、お母さんが目を瞑りながらそれに反応している?
あの声が、お父さんの声なの?
余計に訳が分からなくなった。
「まあ俺が生きていたとしても、大して面倒は見てあげられなかったと思うがな」
悪戯とも思えないし、、、降霊?いやそんな感じでもない、、、それにさっきの話、、、前世、、、配役、、、おとう、、さん・・・?
そう考えると今までの理沙の不思議な行動が全て納得がいってしまうし、私が理沙を他人と思えない感覚も説明がつく。
「それにしても佐夜子、顔を赤くして期待して興奮しているようだが、今日はお前の手伝いはしてやらんぞ、それをしてしまうとまたお前は大事な事忘れてしまいそうだからな?」
あ、手伝いってエッチな事かな?
「そう露骨にガッカリした顔するな、気が向いたらまた来てやるから、今日はさっき言った事を忘れないようにゆっくり眠れ」
あ、理沙が話を切り上げようとしてる。
ドアを音が立たないように閉め自分の部屋に戻る。
******** side end




