-憧れの消滅-
憧れを持っていた高校生活いや中学を含め、俺は中高一貫の男子校であった。
周りの友達は、自分の恋愛話を恥ずかしい振りをしながら、楽しそうに自慢をしてくる。憧れを持っていたが、実際に1回諦めてしまえば簡単なものだった。部活に勉強専念できるものがあれば辛いと思うこともなかった。
そのおかげもあり、高三の半ばにはスポーツ推薦で大学が決まり、たくさんの時間ができた。しかしそこからは自分にとってと堕落の始まりだった。
時間ができるということは、色々考えられるようになってしまうことでもある。最後の文化祭を迎え他に考えることが無くなった俺はは人生に置いて初めての恋をした。ただ実際にそれが恋だったかは曖昧である。
そもそも人を好きになる気持ちが分からなくなっていた自分にとってその気持ちが恋なのか、たくさん聞いた話への憧れの気持ちだったかは今でも分からない。
しかしその時は楽しく過ごせていた。ただ女の子と過ごす経験のない俺は相手にとってつまらかったのだろう。2回遊びに行ったあと何も言われずに一方的に連絡先を切られてしまった。
この経験に時間が相まって、俺はまたダメな方向に足を踏み入れてしまった。 女の子と過ごす経験を増やすためインターネットを活用し、色々な人と時間を過ごしてみるようになった。
そんな中で初めての経験を色々失って行った。
そんな俺の返還点になったには、免許合宿だったのかもしれない。色々な出会いがあった。今まででは考えられないような人種との出会い、そして良い人とのめぐり逢いが相まった。未成年での飲酒や喫煙それらを当たり前のようにこなし、武力や金力をもって周りを黙らせる人間そんな空想上のような人間は実際に実在した。
それらをどう受け取ればいいかわからず、流れそうになった俺に手を差し伸べてくれた人がいた。その人と初めてしっかりとしたお付き合いをした。ただこの時もまだ自分が本気で好きだったかどうかは分からない。ただ楽しい日々を過ごせていたのは確かであった。
ただそんな日も長くは続かなかった。長い合宿が終わり帰ってみれば、関係は続かず、俺たちは別れた。
今思えば、こんな高校生活を俺は心から楽しいと思っていたが、この経験が俺が人を好きになる気持ちを失う原因になったのは確かだった。
そして同時に大学に向ける、期待が大きく減ったのも確かだった。
ただ、大学での出会いそのひとつが、俺を変えてくれたのは、俺の人生にとって大きなものであった。 本気で大事なもの大切だと思える人は貴重だとわかっていたから。