1.久遠の悪魔
完全に初心者の初投稿です。
あたたか~い目でご覧くださいませ。
愛を渇望した。
誰も寄せ付けず、冷たい廊下の先にある一つの扉。
その暗い部屋には、ある悪魔が一人静かに住んでいた。
彼女は誰も愛さず、誰にも愛されなかった。
許婚である当時の魔王と結婚しても、そこに愛は存在しない。
親からは道具のように扱われ、娘のように扱われた記憶は存在しない。
誰にも相手にしてもらえない孤高の姫。
そんな彼女は美しかった。
しかしその美貌を羨み、妬む悪魔も当然少なくなかった。
度重なる嫌がらせ。
一方で、求婚も少なくなかった。
もちろん魔王の嫁であるということは周知の事実だ。
それでも結婚の申し出が後を絶たなかったのは、魔王が彼女に無関心であるということも誰もが知っていたから。
それでも誰一人として、その願いが受け入れられることはなかった。
彼女は、誰も愛してはくれないことが分かっていたのだ。
自分に対する卑下だとか、恐れ、高嶺の花であることに優越感を感じている、悲劇のヒロインであることに心酔している。
そういわれていた。
…でも実際は違った。
そんなことではなかった。
もっと簡単な話だ。
愛されることはない、とあきらめていたから。
親にも愛されず、結婚しても夫にさえ関心を持たれない。
こんな悪魔を愛する者なんていない。
そう、あきらめがついてしまっていた。
だから、彼女は誰も責めなかった。
誰よりも愛を求めながら、誰よりも愛を憎んだ。
しかし、そんな悪魔も、愛を知った。
そして彼女は千年の時を経て、二人の悪魔に見守られながら息を引き取った。
もっと文章をわかりやすくしていけるといいなぁ、、がんばります。