狂剣士の偽りの世界R2
狂剣士の偽りの世界R2
とあるあらしのよる。
呪いを受けて、記憶障害になったステラは、学校をさまよっていた。
フラッシュバックに悩まされる彼女は、自分に手を差し伸べてくれたツヴァンに依存してしまう。
ツヴァンはそのステラの望みに答えた。
ステラが口にした望みは、アクリの町の続きに関するもの。
幼馴染ツェルトへの告白だった。
ツェルトとしてステラを支えるツヴァン。
その日常はしばらく穏やかだったか、世界が荒れ、友人たちは倒れていく。
しかしステラに見えている世界だけは穏やかだった。
やがて、フェイスに乗っ取られた本物のツェルトが、彼らの前に立ちはだかる。
不幸は世界に満ちて、
希望は一つだけ掌にある。
それはとてももろくはかない。
価値の感じられるかどうかわからないもの。
それでも、持ち主は捨てられない。
まるで宝石のように、持ち続ける。
ステラとツヴァンは、戦う。
ツェルトに立ち向かうことを繰り返した。
だが、彼女達は敗北する。
精神を汚染されたステラは、ツヴァンを化け物にかえてしまったからだ。
討伐隊が編成され、ツヴァンはうたれてしまう。
だが、そんな彼をかばったステラも、命を落とすことになった。
勇者の剣を持たないツェルトは、幼馴染としてツヴァンを見て、幼馴染として大切にし続けたステラを見て、慟哭する。
そのあと、彼の意識はフェイスに乗っ取られてしまうのだった。
この物語は優しい世界の物語。
だけども、たった一人の少女が見る世界をのぞいて、世界は厳しいままだった。