3話 準備
ゲーム機の設置が終わった。なんかヘルメットみたいなものを頭に被ることでVR空間へと行けるらしい。由美と一緒にやる前にキャラメイクを済ませてしまおう。戸締り、火を確認して、ベットの上に寝転がって被ると『welcome』という文字と共に意識が一瞬途切れる。
気がつくと暗闇……いや、あたりに小さな灯りが見える。星空に近い空間に私はいた。唐突にパッと光の塊が現れ私の周りをふよふよと漂い始める。よく見ると薄い羽が生えている。さながらオカリナの某有名ゲームの相棒妖精のようだ。私の目の前にくると話し始めた。
「ようこそいらっしゃいました。キャラクターメイキングを始めましょう」
まずは名前から、と思ったけど名前ねぇ……マリは絶対ダメだし、本名の碧希もなぁ、変な名前も嫌だし、まぁ、いっか。名前は後にしよう。見た目から作るか。
容姿の欄をタップすると薄着の私の体が出てきた。項目を見ると目や髪、肌の色、体系、メイク、髪型などを決められるようだ。顔立ちは、変えれなくなっている…犯罪予防か?
スタイルは、そのままでいいか。目の色は、金色にしよう。髪の色は……あ、メッシュとかグラデーションもできるんだ。じゃあ、ベースは暗めの紺色。毛先に行くにつれて明度を上げていって、メッシュは暗めの紫。髪は今ショートだから腰まで届くぐらいのロング。メイクは明るいピンクの口紅を塗るだけでいいや。
見ると、夜空のような見た目になっていた。じゃあ次は名前か……ステラにしよう。入力を終えると妖精らしきものがまた喋り始めた。
「キャラクターメイキングを終了しますか?YES/NO」
「YESで」
「次はクラス、メインウェポン、ステータス決めです」
またもや項目がたくさん出てきた。次は職業、ステータス決めか……
まずは職業。即決テイマー。そのために始めたようなものだからね。
次はステータス。100ポイントでを割り振るらしい。元々10ポイントずつあって、速さ、攻撃力、防御力、器用、運の5つか……まず、50ポイントを運に振る。なんとなくだけど、運はあった方がいい気がする。防御力……ふらないでいっか。素早く敵を倒したいし、攻撃力に24、速さ、器用に13ずつ。うん、これでいいや。
次は、メインウェポンか。弓、槍、片手剣、杖、棍棒、拳か。じゃあ片手剣で。
「決まりましたか?YES/NO」
「YES」
「最後はスキル決めです。スキルを5つ決めてください」
スキルか。これまた多いな……ん?
「この端っこのランダム選定ってなに?」
「ランダムにスキルを選定します。通常と違い6つのスキルが選ばれ、選択スキル欄の中にはないスキルが選ばれることもあります。ただ、職種と合わないスキルが選ばれる場合もあります」
「へぇ。なんか面白そうだし、スキル選ぶの難しいし、これにしてみようかな?」
「本当によろしいですか?一度決めたらスキルの変更はできませんYES/NO」
「YESで」
「では、選定します。剣術、調理、慈しむ者、捧げる者、星魔法、共鳴の6つが選定されました。スキル効果はおって確認してください。選択職業がテイマーなので、初期パートナーを2体選んでください」
11体か、鼠、牛、猫、兎、蛇、馬、羊、猿、鳥、犬、猪……干支?龍は蛇の派生ってこと?もしそうならロマンがあるし蛇にして、あと一体か。機動力をとって馬にしよう。まあ、なんの動物でもいいんだけどね!
「じゃあ、馬と蛇で」
「本当に良いですか?YES/NO」
「YES」
「では良い、ゲームライフをお送りください」
ふわりと体が宙に浮き、ブラックアウトする。
あたりが明るくなり、石畳が見える。だんだん5感が戻ってきて、色んな匂いや人の話し声がする。
さあ私のゲームライフはどうなるかな?
さてさて、やっとこさ始まったゲームライフ。仲間になる2匹はどんな子なんでしょう?やっと、やっと次の話でアニマルが、動物が出てきますよ!長らくお待たせしました!私の作品を読んでくださってありがとうございます!この作品をいいなと感じていただけたなら高評価、ブックマークをしていただけると嬉しいです!