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盾の魔術師、トップを疾走れ!  作者: 九五
【終わる世界、始まる世界】
2/33

ver.2 思いがけぬ人情と、未開の大地

――


――――


――――――



〘初回設定を開始します。〙

〘アカウントの入力をしてください。〙


 暗転の開けた先は、室内だった。暖色の照明、木製の壁や調度品。ペンションのようなレトロで洋風な宿屋の一室、とでも表現できる落ち着いた雰囲気の室内を見回すと、ぽん、とポップアップ音とともに目の前にウインドウが表示されたのだった。余韻も冷めやらぬ間に、前作と共通らしいアカウントを入力する。


〘同期中……〙

〘Shadow RebellionでのUIや拡張感覚操作の設定を読み込み適用いたしますか?〙


「はい」


〘同期中…………〙

〘拡張感覚操作の調整はメニュー内でいつでも行うことができます。万一プレイ中に体調不良を感じた場合、すぐにプレイを中断し再調整を行ってください。〙

〘チュートリアルを行いますか?〙


「うーん……。いいえ」


〘チュートリアルをスキップします。〙

〘ゲーム内メニューのHow toからいつでも操作やシステムについて調べることができます。〙

〘続いてキャラクターメイキングに移行します。〙

〘室内施設の、姿見の鏡でアバターの見た目や筋肉量を、ドレッサーで髪型とメイク、クローゼットで初期装備や服装を編集することができます。〙


 早速姿見の鏡の前に立つと、アバターの編集ウインドウが表示される。仮想世界を生きる自分の分身。それを目にして思わず呟く。


「これは、ヤバいな……」


 設定が読み込まれ、アバターも前作のものが継承されている。のだが、驚くべきはそのグラフィックの進化だった。


 ファッションやメイクと同じで、気に入ったアバターを着ることはそのままプレイのモチベーションに直結するとあたしは思っている。仮想世界だし、現実と違ってなりたい自分になれるというのが醍醐味だ。


 そこで前作では恥ずかしながら、憧れの人をモチーフにしたアバターにしていた。ゲームのキャラメイクの自由度の範囲で【RAM】という女性歌手を再現していて、そこそこうまくできたとも自負していたが、そこは無限に存在する人間のパーツを完全再現できるわけではなく、Shadow Rebellionのグラフィック品質とも相まって、似た人物止まりでもあった。


 それの、どこがどうなったか、どこの高性能が作用してそうなったのかはわからないが、今、鏡の前に立つ自分が操作するアバターは、どこからどう見てもRAM様その人だった。


 ため息が出る美しさ……。腰まである黒髪は艶めいて輝き、均整の取れたご尊顔はどんな表情をしても力強く、美しい。女性にしてはかなり高い身長。女性的な丸みと存在感のあるスタイル。惚れ惚れする。しばらく自分の身体の感覚でそれを堪能して、視界の端に表示されているリアル時間が目に入り我に返る。


「このクオリティは、マズすぎる」


 もうほぼ御本人、というのは逆にテンション上がらなくもないが、不特定多数の目に触れる上にこのクオリティのゲーム内で、自分じゃない実在の人物はあまりよろしくないだろう。特に中身があたし(・・・・・・)ということがあまりに失礼だ。と、修正していくことにした。


 しかし、せっかくのこのほぼ実写クオリティだし、せめて身の丈目一杯にはお気に入りアバターにしたくもある。


 で、結局、完全体RAM様状態から少しずつ自分に寄せていくことにした。髪の毛はショートに。いや、現実では手入れが面倒で伸ばさない分、ロングヘアーで。身長は、平均よりまぁ、低く。もう少し幼児体型で、瞳はちょっと小さく……と、なんか悲しくなってきた。彼女と自分の圧倒的な差を確認する作業かこれは。地獄か。


 理想的が少しずつ現実的に近づいていき、思ったより等身大な自分が出来上がってしまった。うーん。これは……つまんない。似合わないドレスを避けたら結局いつもの普段着になってしまった感じだ。これは流石にアガらないし、どうせリアルの知り合いは少ないし、良いか。という結論に達し、再修正。RAM様要素をギリギリのラインで残しつつ、身長とスタイルは控えめに、というところで落ち着いた。


 自分に寄せた分湧き出る、うわこいつ現実より可愛くしてんな。という内なるツッコミを追い払い、ゲーム開始後も修正できる要素のメイク関係は手短に済ませ、クローゼットを開く。


〘初期武器、初期装備、体質属性を決めてください。プレイスタイルは、ステータスを成長させる【ソウルタブ】の取得に大きな影響を与えます。〙


「うわー。すごいなこりゃ」


 初期にしては用意し過ぎなくらいの武器ラインナップだ。片手剣、両手剣、戦斧、戦鎚……。物理、遠隔、魔術といくつもの名前が並ぶ中、それらの説明をざっと見ていく。世界観はShadow Rebellionのまま、所謂ファンタジー的なもので間違いがなさそうだ。剣と魔法が基本で、SF的なものはなさそうだ。少し悩みもしたが、あたしは結局前と同じで【錫杖】を選択した。



〘錫杖:精霊魔術を使用するための起動具で、金属製の長い杖。柄で地面を叩く接触系魔術に増幅効果がある他、棒術による近接戦闘も可能。〙



 完全に好みの話だが、ファンタジーと言えばやっぱり魔法。あたしはゲーム内ではお腹いっぱい非現実を摂取したいタイプで、端的に言えば『思っきし魔法をドンパチしたい』と言う理由でいつも魔法職だったりする。


 まぁ、プレイしていく間に自分にあったものを選んでいけばいいし、Shadow Rebellionとシステムが同じなのであれば『職業』のような形でプレイスタイルを縛られることもないはず。なにせ全身鎧に身を固めた弓兵や、格闘魔術師、足で弓矢を扱う跳躍剣士なんてプレイヤーまでいたのだから。


 初期装備は……と。これまた、武器の比ではなく、もはや天文学的だ。剣や魔法の世界らしい鎧や防具から、現実のあたしたちが着ているパーカー、ワンピースまで。初期装備の防御力は全て一律同じ値みたいなので、完全に見た目を好きにできる感じだ。現代的な服でも違和感のない世界観設定なのかな。Shadow Rebellionと同じであればプレイヤーは『異世界からきた人間』ということなのだろう。時間をかけてこだわりたい欲とすぐ始めたい欲のせめぎあい。手早く悩みながら、ローブ、革のプレートやアミュレットなどを装備した、魔術師然としたスタイルに決定した。


 そして体質属性。この世界にある属性、つまりは魔法などの種類みたいな話になるが、一般のゲームが採用する『六元素』に対して多く、全部で『十七元素』。ここもShadow Rebellionのままなわけだ。体質属性とはつまり『体質的に持っている属性』という意味で、平たく言えば得意な属性。それを三つ選べとのことらしい。あくまで前作知識だが、魔術として一番ドンパチできる『火属性』を迷わず選び、次いで汎用性の高い『風属性』、最後に悩んで『獣属性』を選ぶ。


〘最後にプレイヤー名を入力してください。これは基本的に変更ができず、ランキングなどに表示されるもののため、不適切な表現でないかをよくご確認の上、決定してください。〙


 注意文とともに名前の入力フォームが表示される。というかランキング? 今回そんなものがあるのか。ということは名前だけでなくアバターも意図せず公開される可能性がある、のかな。


「え……大丈夫かな」


 名前はともかくとして、もう一度外見を確認する。万が一、知り合いが見てもひと目ではあたしだとわからない、且つRAM様だともバレない感じになっていれば御の字だが。


「……大丈夫。でしょ。たぶん」


 そのどちらもクリアしつつ、可愛いアバターになっているだろう。と思う。というか、あたしがランキングに入賞するなんてこともないだろう。


「ま、いいか」


 確認もそこそこに良しとする。あたし個人の話で言えば、RAM様がベースのキャラだ。気に入らないわけがない。プレイヤー名が基本固定なあたしはスムーズに【Nine Re:birth】を入力。決定をする。


〘こちらで登録します。よろしいですか?〙


 最終確認の項目にざっと目を通し、うん、こんなものかな。と頷いて、空中に表示されたOKをタップ。


〘ゲームを開始します。本当によろしいですか?〙


 最終確認も再度承諾。すると、ウインドウが一枚の紙に変化した。羊皮紙と言うんだっけ。ファンタジーでよく見る茶色っぽい紙にさっきのステータスが書かれたものだった。ひらりと舞うそれを掴むと壁の一部が光り、今度は扉が現れた。今更気づいたけれど、今の今までこの部屋には扉がなかったようだ。その扉に手をかけ、いよいよという感じで開く。この先にどんな冒険が――


「あれ」


 どこか街中にでも出るのかと思ったが、そこはまだ室内だった。薄暗い、木造の室内。廊下のようだ。出てきた場所の扉をゆっくり閉める。奥から少し話し声が聞こえる。恐る恐るそちらへ向かうと、人の姿があった。


 装備品からしておそらくあたしと同じような冒険者的な立場で、たぶんプレイヤーでなくNPC。壁に(もた)れて腕を組み、瞑想でもしているのか目を閉じる戦士風の男。ベンチに腰掛けて伸びすぎた髭と眉に隠された視線を鋭くこちらに向けてくる老年の男性。その仕草は人間そのもので微かな呼吸の音すらも聞こえてくるようだった。たぶんNPC、と判断できるのは頭上にプレイヤー名が表示されていないことだけ。それもあくまでShadow Rebellion時代の仕様の話だから、今作も同じと言い切れない分確信がない。もちろん話しかけてみる勇気はこれっぽっちもない。


「次の方」


 女性の声に振り向くと、カウンターというか、格子付きの窓口があって、そこに座るメガネの女性と目があった。有無を言わさず私を呼んだことをわからせる眼力。近づくと、


「書類の提出をお願いします」


 理解が追いつかなかったが、またも彼女の視線は物語っていて。凝視される自分の右手を見れば、さっきの羊皮紙。慌てて格子の隙間に差し込むと、


「拝見します」


 突然の流れに困惑しかない。すでにもう世界の住人であり、役割演技(ロールプレイ)が求められているのだろうけれど。


「問題ありません。受理します」


 紙面を読んだ彼女はぼん、と判を押す。羊皮紙を引き出しに仕舞ってから、


「ご存知かと思いますが、我が国『サウザンド』は非常に厳しい状況にあります」


 と、語りだした。説明、有り難いです。


「大地から湧き出した『闇土(エンド)』によって大陸と分断をされてからというもの、衰退の一途をたどっていると、言わざるを得ません。それは全土共通のことでしょうから、我々だけの脅威というわけではありませんが」


 彼女は感情の少ない声で淡々と続ける。


「残念ながら闇に沈んでしまった都市や遺跡は形が失われてしまっただけでなく、私達の記憶と歴史からもすっぽりと消え失せてしまうのです。今では何を奪われてしまったのか、何を取り戻せばいいのかすら思い出すことができません」


 繰り返される闇という言葉。ついさっき見た“終わりの光景”が思い出される。


「そんな闇の広がりに怯えるだけの日々を振り払うために、我が国はあなた方“異国の冒険者”を受け入れることを決めました。私達冒険者協会も、急造ではありますができる限りあなた方の支援を行います」


 今度は女性が格子の隙間から、カードのようなものを差し出してくる。それは協会のものであろう剣と盾、そして林檎のような果物でデザインされた紋章。そしてあたしの名前が刻まれたものだった。


「そちらは我々が、こちらでのあなたの身分を証明するものになります。大切にお持ちください」


 証明書。話の印象ではプレイヤーは全員外国人、もしくは異世界人? ということになるのだろうか。世界に広がっているという闇。それはやっぱりShadow Rebellionで最後に見たもののことなのだろう。あの、エンディングとは言い難いラストであったならば、物語はあれで終わったのではなく地続き、という風に見たほうが正しい気がする。しかしサウザンドという名前の国は存在しなかったことを考えると、同じ世界の違う地域、もしくは違う時代の話とか。


「……あの、どうかされましたか?」


「へ? あ、いや、なんでもないです」


 押し黙り思案していたあたしは、女性に話しかけられ慌てて証明書なるものを手にする。すると手にしたカードが淡く光って粒子になり溶け、消えた。



〘冒険身分証明書が“大事なもの”に収納されました。冒険カバン(インベントリ)からいつでも取り出すことができます。〙



 冒険身分証明書、か。役割はまだわからないが、取り出せるというからには今後使用する機会もあるのだろう。しかし、NPCというかAIの性能がすごいな。こちらの様子を伺って話しかけてくるなんて、まるっきり人と喋っているみたいだ。


「ご説明できることが少なくて申し訳ありませんが、こちらでは以上になります。ご質問などはありますか?」


「えっとー、そうですね。今ってライラス正暦で何年ですか?」


「正暦、ですか。318年だと記録しておりますが、もはやこれも本当に正しいものかどうかすら今の私どもでは判断ができません」


「いや、十分です。ありがとうございます」


 意図が通じた返答があったことで、地続き説は濃厚だという大きな手がかりになった。Shadow Rebellionで冒険していたのはライラス正暦112年だったはずだ。しかし、そこから200年ほど経っているとは。一体どんな――


「出口はあちらになります。どうか、あなたが闇を照らす光たらんことを」


 女性はひとつ、祈りを捧げてくれた。小さく会釈を返してから、示された扉に向かいながら改めて思案する。


 一体、どんな世界が待っているのだろうか。


 出口に手が届くくらいに近づくと、アバターの操作権が離れた感覚。ムービーかなと思えばその通り。あたしのアバターが自動的に扉に手をかけ、ゆっくりと開く。


 室内へなだれ込むほどの光に目を細めれば、視界は空へと浮き上がる。気がつけば空を飛ぶ鳥となって空から見下ろす俯瞰の視点。


 人で賑わう往来。


 見下ろす西洋風の城と広く栄えた城下町。


 囲む城郭の外には広大な大地。


 大地には闇でできた湖、池。そしてそれらから地割れのように、川のように走る闇が見て取れた。ゲームとしては破格の広さのオープンワールドに思えるが、見えた範囲に限ってはダンジョン、街や遺跡、森などの探索のしがいがありそうな施設が少ないように感じて、MMORPGとしてはどこか寂しいフィールドに思えた。


 さらに鳥は上空へと舞い上がり、地上のアバターへと視点が戻ってくる。その高低差に若干クラっとしながら、操作感覚を確かめた。うん。ラグなくスムーズに動く。さて、どうしようかと辺りを見渡すあたしに、早速ポップアップウインドウが。



〘メールを受信しました。〙



 早速メール? 送ってくるようなフレンドは前作から含めいないはずだが。なんだろう、と大した予想もせずにそれを開封したあたしは、油断をしていた。




〘元Shadow Rebellion運営スタッフより


RECAPTURE HEROSへのデータ移行、本当にありがとうございます。継続してプレイしていただけること、前作スタッフ一同心から嬉しく思っております。そこでささやかではありますが、感謝の印としてお礼のアイテムを贈らさせていただきますので、ご確認ください。


僭越ながら、プレイログの解析をさせていただき、プレイスタイルに応じたものを贈らさせていただいています。


Nine Re:birth様。


プレイの開始から短い間でのサービス終了のお知らせとなってしまい、大変心苦しく思っております。そんな中最後の最後までプレイしていただき本当にありがとうございました。

また、作中のキャラクターを愛していただき、寄り添っていただき、心からの感謝をしております。

彼の代わりはいなくとも、同じくらいに愛していただける世界を作れるよう尽力して参りますので、楽しんでプレイしていただけることを願っております。


彼の勇気と信念、なにより優しい心は、きっとこの世界にも息づいています。〙




 開かれたメールに添付されたアイテムが具現化される。両手に集まる光の粒子は、盾の形を明らかにしていく。それは、かつて共に戦った騎士の忘れ形見。戦うよりも『護る力』のみを掲げた騎士団の、輝く盾の紋章が描かれている。完全に具現化したそれには伝える感覚はないにも関わらず、ズッシリと重さを感じる金属の深い黒。光が反射すれば、歴戦を物語る無数の傷が見えた。その中には、あたしを守ってできたものも、あるのだろうか。今まで見たゲームの中で、これほどまでにリアルで存在感を感じる物は初めてだった。


 爆発するように、感情が溢れた。


 それが嬉しさによるものか、悲しさによるものなのかもわからない。


 ただただ、手にしたそれが愛おしい。


 ひりついた喉の奥。熱い目頭。一度ヘッドギアモニターを外そうとして、驚愕する。


 アバターも、泣いていた。


 視界の中、零れ落ちる大粒の涙。


 このゲームは感情まで拾い上げ、正確に伝えるのか。なんという作り込み。類を見ないクオリティ。


 慌てて、来たばかりの街を見渡す。今のあたしは登場間もなくいきなり号泣しだしたヤバイ女だ。往来で人気のないところを探し、見つけた路地裏に逃げるように入った。袋小路の突き当り、無造作に置かれた木箱の影に座り込む。


 泣く以外に神経を使ったために、さっきよりは多少落ち着いた。とはいえ、未だ続く嗚咽。感情に任せ、静かにあたしは膝を抱えた。






◆◆ NOW LOADING…… ◆◆






 気がつけば、小一時間ほどもそうしていたらしい。放心。疲れた。けれどスッキリもしていた。自分でもなぜあんなにも泣いたのか、よくわからない。とんだサプライズだった。




〘◆失われぬ勇気の盾

とある騎士が愛用したカイトシールド。比較的小型で取り回しやすい形状の割には分厚く重量がある。刻まれた数え切れぬ傷と同じだけ守られた命がある。

◯盾による防御に成功した時、僅かな確率で自身を除く周囲の仲間に『加護』効果を付与する。また、この盾は耐久値が存在せず、破損しない。

#売却、譲渡、取引不可〙




 盾の性能、能力云々あるけれど。説明文は全く頭に入ってこなかった。予想外だったことも、メールの文面も響いたかもしれないが、なにより盾そのものが凄い衝撃だった。グラフィックの作り込みや、ディテールの細かさなどもあるだろうが、なんというか、この盾そのものに彼自身を感じたのだ。理由も何もわからない。現実に存在する物にもこれほどの愛着を感じたことはなかった。


「……プレイスタイルが決まっちゃったな。今回のあたしは『盾魔術師』だ」


 しみじみと噛みしめていると、ふと、視線を感じる気がした。顔を上げるとこの路地に入るための角から何かが覗いていた。


 それは視線が合うとすぐに引っ込み、またゆっくりと顔を出す。あれは――


「……猫?」





≫≫≫≫≫ Save and continue……

【tips(語られぬ予定の設定たち)】


『RECAPTURE HEROS』の世界にようこそ!


『RECAPTURE HEROS』はVRオープンワールドのMMORPGです。インストールすればそこには誰も見たことがない美しくも厳しい、雄大で広大な世界があなたを待っています。剣と魔術、そして精霊の満ちるラジエレンド大陸で幻想世界を渡り歩く旅に出ましょう!


【コンセプト】

『人は誰もが生まれながらにして英雄である』

【Shadow Rebellion】が培ってきた古き良きRPGの王道の世界観を引き継ぎ形成されたオープンワールドを舞台に、全プレイヤーが主人公。全キャラクターがキーキャラクター。『関わる全てが主人公』をコンセプトに製作されました。業界史上類を見ない超大なフィールドに、NPC、クリーチャー合わせて数千万体にもなるMobを配置。それらを佐渡島が世界に誇るマザーコンピュータ『Verdandi』を制御装置としてリアルタイムに管理、運営することで、複雑な世界とそこに住む無数の人々が住む虚構世界を実現しています。


『この世界には確かに【命】が息づいています。例えば貴方が安らぎを求め、世界の命運とは無関係のプレイをしてもそこには確かなドラマがあり、小さな英雄譚が生まれるでしょう。』



制作:佐渡島セラミクス

ジャンル:MMORPG

プラットフォーム:『External brain』

対象年齢:15歳以上

オンラインプレイ専用

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