表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/109

友人作り

 教室でご飯を食べながら、自己紹介。近くの奴らと机をくっつけて、お互いの趣味などを話す事になった。なお、参加は任意だったが、結局全員参加しているように見える。


「なんか趣味とかある? ちな、俺は料理とゲーム開発」


 タブレットを見せる。そこにはおいしそうなケーキの写真が。去年のクリスマスに作ったやつだ。


「うわ、ガチのやつじゃん! すげえ」


「妹が喜ぶから、良く作ってたんだ。そしたらだんだん上手になったんだよ」


「いいじゃん。今度なんか作ってきてくれよ」


「おう、任せとけ」



「んじゃ、次は俺。改めて伊藤だ。趣味はサッカーで、サッカー部に所属しようと思ってる」


「なるほど、スポーツか」

「得意なのか?」


「そこそこ、だな。リフティングなら100回以上出来るぜ?」


「「すげえ!」」


「子供のころからずっとやってるから……って今でも子供だけど」


「やっぱり、身体を動かす事も大事だよな……。料理もプログラミングも筋肉は使わないからさ……」


 プロの料理人なら相当の重労働らしいが、俺はあくまで趣味の範疇で料理を作っている。体力勝負という雰囲気ではない。


「まあ、俺達はフォルテなんだし、ここから授業で散々体を動かすだろう? それで、慣れていけばいいんじゃないか?」


「そうだな」


………

……



「そういえば、集合写真を撮りたいな。せっかく全員集まってるし」


 互いの自己紹介も済み、話す事が無くなってきたタイミングを見計らって、提案してみた。家族に「クラスメイトが出来た!」って見せたいからな。


「お、いいな! 俺は賛成」

「いいぜ!」

「そうだな! 撮ろう撮ろう!」

「私も賛成!」

「いいわね!」


「うし。じゃあ、机を後ろへ移動させようか」


 黒板前をすっきりさせ、撮影できるように並ぶ。俺は、スマホのセッティングを行う。


「もうちょい詰めて……。うん、そんな感じ。えーと、タイマーを10秒に設定してっと。じゃあ、一枚目行くぞー。よっと、俺も入らないと!」


 ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピピピピピ! カシャ!


「うん、良い感じに撮れてる。もう一枚、今度はピースかなんかして撮影しようか」


「ピースよりも『3』にしない?」


「3組の思い出だもんな。俺は良いと思う! それでいいか? ……いいみたいだな。それじゃあ、またタイマーは10秒だ。はい!」


 ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピピピピピ! カシャ!


「今回も良い感じだな。みんな、協力ありがとう! クラスのグループトークに流すけど、それでいい? ……いいみたいだね。じゃあ、送るね~」


「あ、中には写真を広めてほしくない人も居ると思うから、不特定多数の目に留まるSNSに載せるのは無しってことで!」


「そうだな。注意喚起、ありがとう」


「いえいえ~」



 その後、仲良くなった人たちとフードコートでラーメンを食った。男の友情と言えばラーメンだよな!(そうなのか?)

 そんなこんながあった後、自室に帰った俺は家族にメッセージを送る。



〔風兎〕

 クラスで写真を撮ったよ! 家族外には転送しないでね! 18:43

 既読 3


〔風兎〕

※写真※ 18:43

 既読 3


〔母さん〕

あら!早速写真撮影なんてあったんだ!良いわね、じっくり見させてもらうわね 18:53


〔穂香〕

うわ、女子のレベル高!

金髪の子とかめっちゃ美人!モデルさんとか? 18:56


〔母さん〕

茶髪の子、可愛らしいわね 18:57


〔父さん〕

俺もフォルテだったらこの中に混ざれたのか……。うらやましいぞ、我が息子!せいぜい、良い青春を送るんだな! 18:57


〔風兎〕

@穂香

金髪の子ね。確かに美人だよな。実はさっき調べてみたけど、少なくともモデルとしてデビューはしてなさそう。 18:58

 既読 3


〔風兎〕

@母さん

茶髪の子って真ん中にいる子かな? 明るくて元気で小動物みたいな可愛らしさの持ち主だよ 18:59

 既読 3


〔母さん〕

@父さん

あら、私じゃ不満なのかしら? 19:00


※今にも襲い掛かろうとする猛獣のスタンプ※


〔父さん〕

ひい!滅相もない、そんなつもりはないんです! 19:01


※土下座する犬のスタンプ※



 遠くにいる家族といつでも連絡を取り合えるのって、やっぱり素晴らしいな。また、面白いことがあったら、報告しようっと。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ