表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

先輩の副業で俺の給与がヤバイ

作者: 孤独

副業をする。

条件次第ではあるのだが、ウチの会社ではOKが出ている。

週2回、4時間ほどの副業。夜勤帯もあって、そこそこのお金らしい。

20:00~0:00までの業務と言っていたかな。


「へー、先輩って副業してるんすか」


勤務内容もほとんど座ってるだけ。って聞く。

そんな仕事あるのかーって気持ちと、確かに必要な仕事ですねーって関心して聞いていた。通勤をしてたら誰でも分かる仕事だった。

だが、時代の流れで色々とある。


「大変ですね」


自分は副業なんかしないと思ってる。本業で手一杯。どんだけ金稼ぐねんって気持ち。

借金でもない限りはそんなに働きますという意志はない。

そもそも、なんで副業ができるんだ?っていう気持ちを抱いてしまう自分にとっては、こっちがおそらく異常なのかもしれない。本業だけじゃ、金が足りないというのも分からんでもない。


本業を終えてから、副業の勤務地まで直行。副業がある日は18:00までしか働けない。勤務に制限が掛かっている。昔はそこまで重たい縛りではなかった(本業は8:00~17:00)。

しかし、今は人手不足の波が来て、定時で帰れるという事は少なくなった。今はちゃんとした残業代が出るから、そーいう面での不満というのは自分にはなかった。


「副業があるから、残りを頼む!」

「分かりました」


……度々、先輩はこーいう事をしていた。職場によってはふざけんなって気持ちも起きるかもしれないが、ウチの職場は簡単にOKを出せるくらい纏まってる。

できない人というのはいないからだ。

ともかく、副業・用事があると、誰かが簡単に引っ被ってくれる対応。勤務できる時間に制限が掛かると、職場の雰囲気よりも人によって業務の比重が違ってくる印象だ。本業で残業がとにかく嵩む。


ブロロロロロ


「今日も夜間再配応援か~」


配達のお仕事。夜の再配達の応援をこなしたり、終わってない配達応援をする日々。バイクに乗って、夜を駆ける自分であった。



◇       ◇


その月だけの話だったのかもしれないが、……誰にでも間違えがある。給与明細の中身が入れ違っていたというだけであったのだが、


「「え」」


先輩は、自分の給与を見た。

そして、自分も先輩の給与を見てしまった。


金額こそは言わなかったが、先輩はこう言ってきた。


「お前、働き過ぎだろ」

「しょーがないでしょ」


副業もしてる人に言われたくないんだが……


「お前の今月の給与。副業込みの俺と大差ないんだけど?」

「休み飛ばしたり、夜間応援に散々出てるんですから。そりゃあ、俺の残業がヤバくなるのは当然でしょ」


賃上げとかもしているので、本業は結構稼げる。そこに勤務日数と残業代が乗っかるんだから、……。

一方で副業の賃金が値上げするってのは、中々大変なことだ。

自分の残業も長くて、20:00まで。でも、先輩の副業は0:00まで……。週2回と言ってもねぇ。時間という面においては、ちょっとどうかと思う。業務内容も慣れてしまうと、差を見るのは難しい気もする。


ともかく、上の連中があんまり副業を勧めてこない理由も分かる気がした(条件付きだし)。

仕事をちゃんとしてれば、そのお金はちゃんと払う。

それができれば、差というのは中々できないんだろう。誰しも楽して稼ぎたいという気持ちはあるんだろう。多く稼ぎたいという人間が近くにいれば、稼ぐ気のない人間もそれに巻き込まれちまう。わざわざ、副業しなくてもいいんだなって。


それはそれとして……。


「金はともかく、俺は休みが欲しい」

「それはねぇ」


1か月で6連投を2回もさせんな、コラー!

勤務変更で毎回のように、非番・年休が消えてくんだけど!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ