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宦官と纏足

あの国のかたちについて、宦官と纏足から一枚にも満たない一文をおこしました。

 宦官と纏足。巨大な白蟻の塚のように、ひとつの頂点から連なる一体の生き物でしか存在し得ないあの国に於いて個人などは居なかった。個人がいないのだから個人の身体とて見つかるはずはない。矯正によって男は権力に、女はあるべき女の姿に繋がっていく。生まれ堕ちたそのままの姿形では何をしでかすか分からぬ小さな生き物を人間などとは呼ばず、それぞれに個々の名前だけが充てがわれた。それに繋がる証を見せるため、男は陰経を切り、女は小さな箱に留まることを強いた。国の形は変わり、頂上の形も変わった。国が太るために個々の欲望を増やすようになった今でも白蟻の塚の形だけは変わっていない。


あの国のかたちについて、宦官と纏足から一枚にも満たない一文をおこしました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 小説というか詩として良いのでは。
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