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紅い三日月
どうしてこんなになったんだろう
どうして一瞬でも期待したんだろう
君と私は向かい合っても
背中合わせですらもなかったのに
君にとっては私はクラスメイト
ただの同級生
それ以上でも以下でもない
嬉しい時
悲しい時
驚いた時
怒った時
君が伝えたいと思うのはあの子なのかな
悩み続けた苦しみの糸は
ふと気づくと私の体に巻きついていた
私はこれの解き方は知らないし
知ろうともしていない
あまりにも私に密着しているから
切ろうとするといくつもの傷がつく
皮膚に出来た紅い三日月は
無理して吊り上げた口角に見えた