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双子の王女と物語  作者: 織山 千蔓
子供生活は意味不明生活
8/24

お引っ越し②

 怖……でも、こっちが堂々としていたら向こうも怖がるはずだよね!そしてそのまま逃げてもらおう!

「こんにちはー!さっきの聞いてた?……の前にあんた誰?」

 何かあったらすぐに、この前千鶴に教えてもらった通りに石の壁を作ればいいから、怖くないよ!さっきのは……そう、ちょっと驚いただけなんだからね!

「あっ、ぼ、僕はセー……」

 ……あ、逃げてもらおうと思ってたのに、あんた誰って引き留めるようなこと言っちゃってた……。

 でも、怖がる必要なかったかも。子供っぽい声がしたし。

「せい?ふーん、何でこんなところにいるの?」

「えっと……明日堂講国に行くから、ちょっと見に行こうと思って……でも、その……道が、分からなくて……」

 この子、迷子か。あー、悪いことしちゃったかな。

「お父さんやお母さんとはぐれたの?」

「ううん、一人で来た」

「ああそう。これから行くところだったの?それとも帰るところ?」

「行くところ」

「じゃあ、案内しようか?私、近くまで行くし。」

「えっ、いいの?」

 声の主がひょっこり顔を出した。

「……!」

 おおーっ!……うん、千鶴のことはしばらく忘れよう!

 この子、将来超イケメンになりそうな顔をしているよ!?今はまだ結構かわいい子ってだけだけど……これは将来の顔を妄想せずにはいられないねっ!きゃー!素敵~!えっ!嘘っ、本当に!?嬉しい!だって実は私も、ずっと前からあなたのことがーっ!……っと、いかんいかん。

「あ、あのあのあのっ、私、日崎佳鈴です!せい君、これからよろしくねっ!」

「かりんちゃん……こちらこそ、よろしくね。」

 小説の中のリイミスは、堂講国に行ってから、虹滝水彦と名乗る氷水国の王子のセーゼとお互いに一目惚れして、将来結婚するけど、ここは小説とは違うから、私はせい君と結婚してもいいよね!ふふふふふっ……!

 ……あ、佳鈴っていうのは、お父さんとお母さんにわざわざ付けてもらった名前だ。凜河っていうのは、実の母親に付けてもらった名前らしいんだけど、会ったことのない人より、今は義理の方の両親の方が大事だと思っているので、頼んで新しい名前を付けてもらった。名字も、小説のリイミスは間違えたふりをして伊崎って名乗ってたけど、私はそんなことはしないよ。

 あ、名字といえば、せい君の聞いてないや。

「ねえ、せい君の名字って、何ていうの?」

「名字は、に……」

「に?」

「に、に……西日!僕は、西日晴!」

「そうなんだー。」

 西日佳鈴……西日凜河……うん、どっちもきっと、いや、間違いなく!素敵な名前だっ!ふふふふふ……。

あの、恵那子さん?その男の子の名前は……(・・;)

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