表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
BRAVE OF FANTASM  作者: 真王
6/33

第5幕 白い孤児院

どこからかなにかがきこえる。

なんだろう?

おとなたちはみんな、きゃあとかうわあとかさけんでいる。

そしてなにか、あかいべっとりとしたものがそのおとなたちについた。

なんだろう?

きがつくと、おかあさんのむねにだかれていた。

おかあさんはないていた。

とってもかなしそうだ。

なんで?

なんでないてるの?

おとうさんは?

おとうさんはどこにいるの?

ねぇ、おかあさん?

きいてるの?

おかあさん? おかあさん?

なにかいってよ

ねぇ

「ごめんね・・・ごめんね。シヴル・・・。

 おかあさん・・・あなたを・・・守ることが・・・。」

なんであやまるの?

どうして?

まってどこへいくの?

まって

おいてかないで

まって まって

いかないで

まってよ まってって まって まって まって

ぼくを・・・ひとりに・・・ひとりに・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「っう?!」

シヴルは声にならない悲鳴と共に跳ね起きた。

体は汗でべっとりと濡れていた。 Tシャツが透けている。

なんだあの夢・・・・・。

慌てて周囲を見渡す。

木製のデスクの上には宿題のノートといくつかの教科書。

すぐ脇のサイドボードには孤児院のみんなと撮った写真と読みかけの本。

そして草原の色を思うような若草色のカーテン。

ああここは

ここは孤児院の自分の部屋だ。

そう思うと安心感がこみ上げてくる。

シヴルは再びベッドに身を預けた。

昨日は大変だった。

学園が謎の機械兵士の群れに襲われて、変な男に襲われて

理事長室にあった地下に入ったら、また変な男に襲われて

そんで変な箱がすごい音たてて、中から訳の分からん剣が出て来て

それを手に持ったら、またまた変な男が襲いかかってきて

それから・・・・・それから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

シヴルはガバリと起き上った。

それからどうなった?!

っていうか俺あの後どうなった?!

まさか、昨日の出来事全部夢?! 夢なのか?!?!

ああどうなんだ?!?!

もう一度最初から思い出してみた。

しかしどうしてもまた同じところから記憶がない。

ええええええ?!なんでえええええ?!?!?!

シヴルはベットの上ではたから見たら気持ちの悪い動きをしていた。

コンコン!!

正気に戻ったのはノックの音だ。

「え、あ、だ、誰?!」

誰だよこんな時に!

「私です。」

ああなんだ・・・って、え?!

この声は子供たちでも、イクシーでもない。

あの少女だ。

あの少女の声だ!!

「すいません、入ってもよろしいですか?!」

その声は少し戸惑っているように聞こえる。

「え?!あ、あ、ちょ、ちょっと待って!!」

シヴルは急いでタンスに走って、替えの服を引っ張り出した。

タンスからシャツを出す頃には、先ほどの夢の内容など忘れ去っていた。

少女はドアの前で約5分程待たされた。




「・・・・・ということなんです。」

所変わってここは孤児院のキッチン。

テーブルの上には紅茶が載っている。とはいえもう冷めきっているのだが。

ちなみに現在この場にいるのはシヴル、少女、レイオル、そしてイクシーだ。

子供たちは全員遊びに行っている。

今、聞かされたのはちょうどシヴルが記憶にない出来事の直後だった。

シヴルはあの後、あの男に斬りかかったらしい。

そして油断していた男はその攻撃をまともに受けてしまった。

形勢逆転を感じたのか、男は他の兵士を通信機というもので撤退を指示して

自らも撤退したとのことだ。

ちなみにシヴルは男が完全に撤退したすぐその直後に

その場でぶっ倒れたらしい。

そこからこの孤児院までシヴルを運んだのはレイオルだという。

その辺は謝っておいた。

そして大切なのはこれからだった。

「私はあの剣の封印を解くために、東大陸の『白い孤児院』から来ました。」

「『白い孤児院』?」

なんだそりゃ、聞いたことのない所だ。

「この国の輝かしい未来とかどうとかのために作られた孤児院のことだ。

 噂かと思ったんだが、まさか本当にに存在するとは・・・・。」

「なんかアヤシー所だな・・・・。ヤバそうな研究やってそう・・・。」

シヴルの個人的な意見に、少女―――リティは

「ええ。」

と言った。

さすがにその発言には、3人とも驚きの顔を見せた。

「・・・・どういうことです?」

イクシーはそう言った。

「・・・・・『白い孤児院』は今レイオルさんが言った通りの目的で作られた施設です。

 孤児となった子供たちを招き、その子供たちを使って研究を行うのです。

 その研究で何人もの子供たちは・・・・。」

それ以上は言わなくてもわかった。

「ひでぇな・・・そんなの人間のやることなのか・・?」

「さぁな。実際に見たわけではないから実感なんて湧かないもんさ。」

でも本当のことなのだろう。彼女の言うことは。

「私の家系は、聖職者に連なる家系でした。

 私が幼い頃、流行病で両親を亡くした後、すぐさま兄と共に孤児院に連れて行かれました。

 そして今回の件は、封印を解く『鍵』は、女神に関連する聖職者が握っている、と掴んだ

 研究者達が、兄よりも僅かに能力が高かった私をここへと連れて来ました。」

「・・・なぜ聖職者が封印を解く『鍵』を持つとわかったんだい?」

今度はレイオルが質問をした。

「研究者たちによるとあの封印はかつて大昔の高僧が封印したと伝えられているそうです。

 ならば、それを解除できるのは聖職者に連なるものだけだろう、という考えにたどり着いたそうです。」

「適材適所・・・ってやつか。」

シヴルはそう言った。

つまり、本当は誰でもよかったと。

そして、今回は偶然孤児院にいたから彼女がここに連れてこられたという訳か。

「もう一つ聞くが・・・君はこの剣がなにか知っているのかい?」

レイオルはそう言って、テーブルの上に何かを出した。

そう、あの剣を。

リティは首を振った。

「それについては詳しくわかりません。ただわかることは・・・」

「わかることは・・・?」

リティは一旦息をついた。

そして口を開いた。

「それは、かつて女神イシュタリスがこの世界創世のために用いた剣と

 同様の物だということです。」

「女神イシュタリス・・・って・・・あのおとぎ話に出てくる・・・・?」

シヴルの言葉に、リティはこくり、と頷いた。

「世界創世のために用いた剣というのは、あの伝承に出てくる剣ということですね。」

今度はイクシーの言葉に、こくりと頷いた。

「まさか本当に・・・存在するとはな。」

「いいえ。」

しかしレイオルの言葉には、リティは首を横に振った。

「本当にこれがその剣とはまだわかってないんです。孤児院の研究者たちも。

 封印が解けたにしても解けなかったにしても、これを孤児院に持ち帰って、研究して、子供

 たちの誰かにでも持たせるつもりだったのでしょう。ですが・・・・。」

「封印は解けなかったわけでもなく

 君が解いたわけでもなく

 俺が、解いてしまった。」

「・・・・・ええ。」

リティは少し間を空け、そう答えた。

「・・・・・女神イシュタリスが世界創世のために揮って

 多くの存在がこれを手にして、手放してきた剣、か。

 ・・・・・なんか実感湧かないな・・・・・。」

シヴルはテーブルの上の剣を手に取った。

「お」

剣は何かに反応したかのように、突然淡い光を発し、明滅をし始めた。

「やはりな。」

「ええ。」

「は?」

何が?

レイオルとリティの言葉に、シヴルはそう言った。

「その剣がそういう反応するのは、お前だけだ。」

「え?」

「ここへ来る前に、学園の職員にこの剣を持たせてみた。

 しかし、誰も今のような反応を出すことができなかった。もちろん俺もこの子もな。」

「ま、待ってくれ・・・それって。」

レイオルとリティは頷いた。

「その剣は、あなたを《持ち主》として認識したということになります。」

シヴルは息を飲んだ。

「その剣をお前がどうするかはお前次第だ。

 持ちたくないというならば、今再びこれをあの男に見つからないよう封印する。

 持ちたいのであれば・・・・・。」

「ちょ、ちょっと待った!!!」

思わず声を荒げてしまった。

まずい、と思いつつ、シヴルは一息つくと、言った。

「えーと・・・そんなこと唐突に言われて・・・ちょっと混乱しちゃってさ・・・。

 ・・・ちょっと考えてくる!!!」

そう言うと、剣をテーブルに戻すと立ち上がり

すぐさま、まるで逃げるように、キッチンを出て行った。

「・・・・・少し、事が早すぎたか・・・?」

レイオルはやや申し訳なさそうに言う。

「大丈夫ですよ。」

それに答えたのはイクシーだった。

「あの子がひとりで考える、と言って、戻ってきたときは

 しっかりと答えを出してきます。

 それがあの子のいいところでもあります。

 きっと、自分自身に納得できるよう、答えを出してきますよ。」

「・・・・そうだと、いいんですがね・・・。」

この人は本当にシヴルを家族と思っているんだな・・・

レイオルは苦笑した。



結局、テーブルの上の紅茶は誰も口をつけることはなかった。





ちーとばかし文章が変っすね。申し訳ない。

おまけにどっかパクリが入ってるし、白い孤児院とか白い家じゃあるまいし(笑) これまた申し訳ない。

本当は5話でいろいろまとめたかったですけど(これからの展開についてなどね)、やはり無理でした(ーー;)

次はいよいよ・・・・そんなわけでつづく!!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ