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BRAVE OF FANTASM  作者: 真王
13/33

第12幕 そんなわけで東大陸 ストーカーにはご注意

シヴル、リティ、エンゼットの三人はクロッティの町を爆走していた。

理由は簡単、いつ東大陸行きの船が出てもおかしくないからである。

乗り遅れても別に支障はない(?)のだが、実際次の便を待つのは正直面倒くさい。

そうこうしている内に、三人は港に到着した。

シヴルはリティとエンゼットを追い越し、チケット売り場に向かってラストスパートをかけた。

「・・・・・・!!すいませんっ!!東大陸行きの船のチケット、三人分っ!!!!」

チケット売り場の前でストップをかけると同時にシヴルはそう言った。が、

「申し訳ございません。

 東大陸行き・一般客船アクセル号の一便チケットは先ほど販売を終了いたしました。」

あっさりとそう言われた。

「・・・・マジかよ・・・。」

思わず、がくりとうなだれてしまった。

「どうにか・・・ならないんですか?」

遅れて到着したリティが息遣いを荒くして言った。

「そうですね・・・。

 乗船パスをお持ちになっていれば、チケットなしで入船することできるのですが・・・」

「乗船パスか・・・よほどの事がないと入手できないシロモノだな・・・・

 仕方ない、ここは次の便を待つしかないだろう。」

「そうだな・・・乗船パスなんてそうそう手に入るもん・・・じゃ・・・」

シヴルは言葉を詰まらせた。

待てよ

確かこの前・・・!!

シヴルはズボンのポケットに手を突っ込んだ。

ない・・だったら!!

ズボンにないのなら上着の方に入れたはず・・・・!!

今度は上着のポケットに手を突っ込む。

「あった・・・・!!!」

そう言ったシヴルの手には、しっかりと乗船パスが握られていた。

ディクロスがくれた、乗船パスが!!

「シヴル・・・それは・・・!!」

状況が掴めたリティの言葉に、シヴルは頷いた。

「すいません、このパスで大丈夫ですか?」

シヴルは乗船パスをチケット売り場の机に出した。

「・・・はい、大丈夫ですよ。

 それでは東大陸行き・一般客船アクセル号、3名様でよろしいですか?」

「はい、大丈夫で----」

「ちょっと待ったぁ!!!!」 

突然の甲高い大声

こ・・・この声は・・・・

シヴル達はゆっくりと後ろを向いた。

「あたしも一緒に乗らせ---「三人でお願いします!!」---ってコラァ!!」

なぜか突然現れた少女---もとい先ほど魚の不味さでぶっ倒れていた少女を無視して、

シヴルは容赦なく『三人』と言った。

「後ろの方はよろしいのですか?」

「はい、よろしいです。」

さらに容赦なくニッコリと笑いながらシヴルは言った。

「ちょ、ちょちょ、待ってよーーーーー!!!!」

少女はその場で手をぶんぶん振り始めた。

だがそんなのお構いなしでどんどん先に進めていくシヴル。

もう無視することに決めたようだ。

「あの・・・シヴル・・・・。」

リティがどこかお願いするような目つきで話しかけてきた。

何が言いたいのかなど、もうわかっている。

まぁ、船に一緒に乗せるくらい・・・別にいいか。

「・・すんません。追加一人分、お願いします。」

とうとう暴れだしそうだった少女は急に動きを止め、顔に歓喜の表情を浮かべた。

それを見たシヴルは苦笑を浮かべつつ、四人分の船代を出した。

「・・・はい、確かにお受け取りしました。

 もうまもなく出港いたしますので、どうぞ船のほうへお急ぎください。」

何はともかく

シヴル達はようやく東大陸へ渡ることができるのである。



こうして、一般客船アクセル号は定刻通り東大陸に向かって出港した。

シヴルはデッキに出ると、すぐそばにあったベンチに座り込んだ。

リティ、そしてエンゼットもそれに続く。

「ふへー・・・・一時はどうなることかと思った・・・・。」

「私、あんなに走ったの久しぶりです・・・。」

「まったくだな・・・・。」

そう言うと、三人揃ってため息が出た。

「もう・・・情けないわよ!こんなことくらいでへばるなんて!!」

まったくだ・・・・って、オイ!!

「元はといえば、お前のせいじゃい!!!」

ビシィ!という効果音がつかんばかりの勢いで、シヴルは言葉と共に少女に指を突きつけた。

「ちょっと!!人に指突きつけるなんて常識ないわよ!!」

「常識ないのはお前もだろうが!!いきなりなんか便乗してきやがって!!」

「いいじゃない!一人分くらいケチケチしなくてもいいでしょ?!」

「ケチケチする以前の問題じゃい!!」

「まあまあ、二人とも落ち着いて・・・・」

リティは徐々にボルテージを上げていく二人をなだめる。

それでも二人はまだ睨み合っていた。

「それにしても、どうしてついて来たりなんかしたんだ?」

ベンチに座っていたエンゼットがそう訊ねる。

「だって、さっきのお礼まだ済んでないもの。

 あなた達がいなかったら、私、まだあそこで倒れていたのよ?

 助けてもらったお礼くらいしてもいいじゃない。」

そうは言ったものの

実際、こちらはそれなりに急いでるんだ。

どうしたものか・・・・

「気持ちは嬉しいが・・・できれば今度にしてほしい。

 少し急いでいてな。」

そう言って、エンゼットはベンチを立った。

「で、でも・・・・・・・」

「今は気持ちだけでも受け取っておく。

 ・・・・今はそれでいいだろう?」

「・・・・・・わかったわ。」

まだどこか納得できないようだったが、少女はそう言った。

「だが、こうなったのも何かの縁だ。

 せめて、名前だけでも教えてほしい。」

少女は少し黙まりをしていたが

「・・・そうね。私はミューゼ。ミューゼ・K・ナヴォリックよ。」

「私はエンゼット・スカイタルスだ。

 こっちはシヴルとリティという。」

「エンゼットに・・・シヴルとリティちゃんね。

 ・・・絶対、いつかお礼させてよね?」

「ああ、約束しよう。」

この話はこれで終わりだった。

その後一般客船アクセル号は順調に航路を進め、

二時間後、無事に東大陸の入り口の港町、囁きの港町ディーテに到着した。



船を降り、少女―――ミューゼと別れた後、

シヴル達三人は町の広場にいた。

「さて、『白い孤児院』はここからどう行けばいいんだ?」

シヴルの言葉に

「えっとですね・・・・・・この地図を見てください。」

リティは荷物の中から地図とペンを取り出した。

「・・・今、ここですね。」

地図に描かれている東大陸の最南端・・・囁きの港町ディーテをペンで囲んだ。

「そして・・・『白い孤児院』はここです。」

次にペンで囲んだのは東大陸の最北端の方だった。

「ちょうどヴィアスと対になっている場所に『白い孤児院』はあります。」

「結構、長いな・・・・道中、村とかは?」

シヴルの言葉にリティはちょうど大陸の中間点あたりをペンで囲んだ。

「・・・確か、ここに村があったはずです。

 ここは近辺に遺跡があって考古学者がよく滞在している村ですから・・・

 宿屋とかはあると思いますよ。」

「なんにしても、大きな町にいることができるのはここで最後だ。

 準備はしっかりしていった方がいいだろう。」

「そうだな・・・・・。」


「・・・(『白い孤児院』ですって)・・・・?」

シヴル達が話をしている場所からやや離れた所でその話を聞いている者がいた。

ミューゼである。

船上ではああは言われたものの、

どうしても納得ができなかったのでこっそりついてきていたのだ。

そして、こっそり話を聞いていたのだ。

「(どうしてそんなところに・・・・

  一体どうして・・・?)」

『白い孤児院』の噂についてはよく耳にはさむ。

一体彼らはそこへ何をしに行こうというのだろうか・・・?

「(これは・・・・なにか訳ありね・・・・・・

  よーーし!!!)」

ミューゼはぐっと拳を握り、再び三人の方へ聞き耳を立てた。


「・・・?」

シヴルは突然立ち止った。そして後ろを振り向く。

「どうしたんです?」

「いや・・・・・」

なんだろ・・・この感じ・・・

今、誰かに見られてた?

まさか・・・あいつら・・・・

「そんなわけないか・・・。」

シヴルは自分にそう言い聞かせた。

つい今、この町、この大陸に到着したばっかりなのだ。

もし見られていたのが例の連中ならば、こちらは船に乗る前から追跡されていたことになる。

だったら今感じた視線は気のせいであろう。

・・・そうだと願いたい。

「シヴル?」

リティが心配そうに話しかけてくる。

「・・・ごめん、なんでもない。」

「船旅で疲れでもしたのか?」

今度はエンゼットが話しかけてくる。

「そんなことないさ、まだいけるって。」

「だったらいいんですが・・・なにかあったらすぐに言ってくださいね。」

「わかってるって。」

どこか心配そうなリティにシヴルは笑顔でそう言う。

・・・・ホントに何もなきゃいいんだけどな。

シヴルは心の中でそうつぶやいた。


「・・・・あっぶな・・・・!!」

気づかれたかと思ったが、なんとか大丈夫だったようである。

物陰に隠れながら、ミューゼはホッと一息つく。

「気づかれたらおしまいだからね・・・慎重しんちょう・・・・。」

そう言いながら、ミューゼは再び追跡を開始した。


三人は準備はしっかり整えると、ディーテを出発した。

やっぱり追跡されている事も知らずに・・・・。





グーテンターク、真王です。

最近、寒くなったですよね・・・朝、布団から出たくありません。

しかし個人的には暑い方よりかはマシだと言っておきます・・・汗っかきだし・・・・動けば寒いのって一応マシになりますしね。とかなんか言いつつ運動はあまり得意じゃないんですけどね・・・(苦笑)

今回は・・・色々どう文章を作ろうか迷いました。だから遅くなっちゃいました。

・・・少なくとも今年中に完結は無理でしょうwww

ご意見、苦情お待ちしております。

今回もここまで読んでくださってありがとうございました・・・ああ寒い・・。

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