募る想い、躊躇う思い。
想い、それはエゴ。
相、反して、心に芽生える。
と書くと考えればエゴではなく
自然現象である。
しかし、相手を反して心を貫く。
とすれば、まさにエゴとなる。
想いで良いのだろうか。
否、思いにしておきたいものだ。
と嘘をついて書いたラブレターを破り捨てる
相手を思うあまりに自分を曲げる。
相手を思うあまりに自分を貫く。
それはそれは、またエゴである。
相手の心が見えないというのは厄介だ。
厄介だからこそ、色々と考えるのだろう。
そう自己消化してなんとかする。
少しばかり自暴自棄の可能性がある。
どうすればいい?と聞くのか?
「なに言ってんだ、バカかお前は」
…消えたはずの声が聞こえた。
あまりの疲労のせいなのか。
それとも私がまた甘えているのか。
それすら考える間もなくずっと聞こえる。
「甘えてなければ、疲れちゃいないだろ」
「俺にも意思はあるんだって、言ったろ」
「バカかお前は。」
そう言って何度も話しかけるこの声に。
私は泣いた。
泣きじゃくった。
聞きたくなくて、聞きたかった声だ。
人はどうしてこんなに複雑なの?
「人だからだよ、面倒だろ?」
うん、すごく面倒だよ、嫌になる
「でも仕方ないんだよ、受け入れろ」
受け入れられたら泣かないよ
「だったら受け入れられるまで泣け」
泣きたくないよ、疲れるから。
「じゃあ泣くなよ、好きにしろ」
それ以上はなにも言わないんだね
「」
なにか言って
「」
そのままだ、もうこのままだ。
沈黙が嫌いじゃない私を知ってる彼は黙る
ただ繋がることを望むから、そこに居る
時間の共有。
見えないとしても、同じ時間を
過ごしている事実。
だからこそ、沈黙でさえ愛しい私を
ふとした物音、呼吸音、そんな音。
そんなものが遠くに居るはずの私に届く
そんなことだけで満たされることを
彼は知っていて、黙る。
憎たらしくて、愛おしい。
いつまでも甘えていたくなかった。
こんな、
亡くなった。
残像に。




