大きな独り言、小さな二人言。
大きく息を止めてはまた吸って。
出てくる、
次から次へと溜め息。
「はぁ…」
何かに疲れたわけでもない。
疲れるような日々でもない。
ただ毎日起きて、
怠惰を繰り返しては
また眠りにつく。
そんな毎日で疲れるようなこともない。
変わったのか。
私が、君が。もしかしたら。
そう感じて、問いかけてみる。
変わったのは、どっちなの?
僕は答える。
『そうだね、君が随分変わってしまった。』
嫌味ったらしく僕は答える。
隣合わせの私と君はよく分かり合える。
『そりゃそうだろう。もう八年だよ』
早いもんだね、あっという間だ。
何度目かな、こうして変わったのは。
『君が変わるのは初めてだよ。僕も驚いた』
そんな風に私の中で嗤う、笑う。私。
私であって、私でない私。
そう、これは私が自分の中に作った。
都合のいいお人形さんだ。
『人形なんて言わないでよ、意思はある』
不服そうに笑うと僕は彼女を支配したくなる
だから時々、憎くなる。
こんな彼女がどうして本体なのか。
こんなに感情を豊かにしているのか。
こんなに完璧そうにしているくせに。
どうして彼女は、怯えるのか。
うるさい。そう言われる気がして僕は黙る。
何も口にしていないのにうるさい。
そう言わんばかりに彼女と僕は言葉を交わす
こうしてメモと、電子機器を使っては
何度も、何度も繰り返していく。
満更でもない、そんな感情が伝わる。
僕は満足だよ、そう考えても伝わらない。
その度に僕は彼女を殺したくなる。
僕の言葉では、守りきれない。
彼女を殺したくなる。
その度に彼女は意識を手放しては笑う。
にっこり笑ってみせては無理に笑う。
彼女に感情を与えた。
彼に身体を預けた。
大きな独り言は響いた。
もう、終わりにしようよ。こんなの。
考えることは同じなんだね。
彼女は嗤う。
自分をまた憎むのか。
そんな事をしても楽になれないのにね。
誰だって、楽になりたいけど
ちょっとばかし、君は下手すぎるんだよ。
わかったように心を痛くする彼が憎い。
だから私は彼の言葉を遮った。
わかったようではなく。
わかっているからこその言葉だ。
知っていたよ、ずっとね。
彼がいつも痛みを訴えてる意味なんて
苦しい気持ちにさせる意味だって
だけど、でもね、だってね。
私は私で、君は君だよ。
だから、おしまい。
さよなら私って。
終わらせちゃうくらいに。
私は、残酷なんだ。




