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箱は狭い、外は暑い。…此処は寂しい
【 Part 9 】
雨は好きだった。
音が沢山溢れるから。
でも外には出なかった、だって。
濡れちゃうから。
太陽は嫌いだった。
眩しくて、目が眩むから。
だから外には出なかった、だって。
暑くて辛いから。
夜が来た、人が居なくなる。
寂しくなる。月を見上げる。
缶コーヒー片手に月を。
…周りの声が聞こえないように。
…周りの色に染まらないように。
自分を抱いて、目を閉じたって。
やっぱり、1人にはなれないよ。
だから、太陽も、雨も、月も。
仲良くしてみようかな、なんて。
この箱の中から手を伸ばす勇気
なくなったと思ってたけど、まだあるかも。
ちょっと、伸ばしてみようかな。
右手、短いけど。




