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過去の声、未来の声。
【 Part 8 】
月を見上げるのが好きだった。
だから何度も呼んでた。
あとどれだけ。もうやめて。
そんな思いしか溢れて来ない。
だから、怖くても。
私の名前を呼んでほしくて。
月を見上げては、そう泣いた。
痛いよ、辛いよ。
飲み込んだ言葉。
今だけは、世界を越えて。
…だから、もう逃げないと。
見えだした、未来はあるんだって。
忘れかけたら、きっと。
始まりに戻ってもいいんだって。
過去の声は言った。
最初からわかっていたと。
もう逃げないと。
未来は言った。
忘れそうになったら、この歌。と。
始めから、あった。
なにもかも。




