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【詩集2】夜の砂漠の旅人

ふるさとの海は君を抱きしめる

作者: 野鶴善明
掲載日:2026/06/20


 海沿いの崖の上にある神社

 長い石段を登れば

 やさしい海が見渡せる

 太陽に輝く波間

 胸に吹き抜ける潮風

 昔むかし

 ここから鬼退治へ出かけた

 少年がいたんだってさ


 久しぶりに帰ってきた君は

 うかない顔をしている

 心の荷物は地面に置いて

 なにも考えずに笑ってごらん

 笑顔の君がいちばん素敵なんだよ


 この世はすべて

 自分の心が作り出したイリュージョン

 この世界は明るいと思えば明るい

 この世界は暗いと思えば暗い

 つらいことがあったとしても

 それは必要だから起きている

 魂を磨くためのレッスンとしてね


 光も闇も自分で選べるんだよ

 嫌なことも

 嫌な自分も

 手放すことができるんだよ

 君は愛

 みんな愛

 それを思い出しさえすれば

 世界は輝くのさ


  愛であることを忘れた人々は

  闇の道を歩き出す

  みずからこしらえたみじめさのなかで

  人を傷つけては自分を傷つけ

  人を呪っては自分を呪い

  エゴとプライドの炎に焼かれ

  苦しいと叫んでのたうちまわる

  そんなふうにはなりたくないだろ


 大きく息を吸って

 笑ってごらん

 嘘でもいいから

 笑ってごらん

 一年も経ったら

 今の悩みなんて忘れているさ

 いつでも君は素敵でいられるんだよ


 海沿いの崖の上にある神社

 古い石段を登れば

 やさしい島々が見渡せる

 沖をゆく船

 青空にならぶ白い雲

 昔むかし

 ここから鬼退治へ出かけた

 少年がいたんだってさ


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