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⑴『消えていく灯りの、普遍的定理』
⑴『消えていく灯りの、普遍的定理』
㈠
最後に定理の形相を持ってくるために、ひたすら消えていく灯りについて、述べたいと思う。というのも、ここ最近、自分は、何故か消えていくものに対して、非常に過敏であり、それは相対的に見て、視覚、聴覚、ともに、である。
㈡
あったものが、消えていく、それは、自然を見ていれば、至極当然のことなのであるが、こうして執筆をしていると、その消えていくという現象に、危機感を覚えるものなのだ。当たり前だが、例えば語彙、これはあるにあれば、あるほど良い。
㈢
脳内に、語彙を増やすことを、人間は幼い頃から教育で学ぶ。そしてそれは、社会で活用され、自己の原力になる。ところが、こうも毎日小説を書いていると、脳内が空洞になっていく感覚が強くなる。こういった訳で、その推移を、消えていく灯りをメタファとして、述べて行こうと思う。