もっと前の話[シルルベント編]
これはまだ魔王が現世に現れる前のお話。
ここシルルベントでは人種差別が当たり前のように行われている行われている。獣人は労働力として扱われ、歩けるようになった子供はみんな働かなくてはならない。大人はみん難しい顔をして歩いているし偉い人は偉そうにいしている。
ポ二はシルルベントの15階位のうち12位に位置するヤルデナ階級の農民であるデタリアとジャンの長女である。ポ二はやんちゃな性格でなんでも気になってすぐに口や手、体が動いてしまう
「あれは何」「なんで人の首に重そうなのがついてるの、かわいそう」「あのひとぶさいく」
そのせいで問題を多く起こしてしまうが持ち前の明るさで大きな問題には発展しない。
両親はそれをポ二が授かった天賦の素だと信じていた。
聖国では8歳の誕生日に天賦現の儀を行い天賦の素があるかを確かめることが強制されている、天賦の素は血統がほとんど関係なく真実の運のみによって左右され、発現しただけでその家系の階位が
5つ上がるとされている。ポ二も例外ではなく天賦現の儀によって天賦の素の有無を確認した。
結果は無であったポ二には天賦の素がなかったのだ。両親は落胆しポ二は今までよりもおとなしくなった。
ロイルは15階位のうち3位のヘドゥンのキュアスとデロトリの三男で長男次男とともに天賦の素を持ち長男に至っては天賦の功まで成長させている。このような家系うを天賦上がり家系というが、実際に武勲を上げるのは天賦者であることが多いためこの国ではこのような家系が猛威を振るった。
「兄さんたちと一緒に学校に通うんだ」「僕は兄さんたちの弟なんだ」「倒産も期待してくれているし」「きっと大丈夫」さてロイルはどうだったかというと残念ながら天賦の素がなかった。
デロトリは怒りロイルを勘当し家から追い出した。
ジクスは15階位のうち14位のプリスペルのレーナとウロの長男である。ジクスは木こりであるウロともに日々木を切っているため年の割にガタイがよく体力もあり素の状態でも同年代の子供たちを圧倒することができるほどであった。ジクスはその体に似合わず小心者で内向的であった、極度の人見知りで家族以外とはうまく話せないほどであった。でも町の中で誰よりも慈愛に満ちていた、生き物を愛し他人を慈しむ心を持った男の子だったため町の中でジクスを嫌うものは一人もいなかった。そんなジクスも天賦現の儀によって天賦の素の有無を確かめた、ジクスは天賦の素を持っていなかった。町の人は態度には出さなかったがみんな一様に落胆していた。
そんな中誰かが言った「ジクスに素がないなら誰にあるっていうんだジクスほどいい奴はいないのに」続けて「素があったやつを探してやる」と
しかしそれは無駄骨に終わってしまうだろう、なぜなら毎年10人から20人程度選別されるはずの天賦の素持ちがこの年は一人もいなかったからだ。
初めて連載をまともに書きました誤字文法ミスなどあると思いますが温かい目とご指摘をお願いします。




