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元勇者、子育てに奮闘する  作者: カランコロン
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元勇者と目覚めた幼女1日目

なんか、捗る?

幼女を拾って丸一日、ようやく幼女が起きたようだ。


ちなみに、俺は待つのが面倒になったので外に出て食料として野草と果物を取り(途中クマさんに会った。全力で逃げられた)起きて来ない幼女には[翡翠の回剣](アニファティマ)を刺し直し、放置してた。


取り敢えず米が食いたいので何処かで米を手に入れる事を考えながら固いパンと一緒に魔獣の肉野菜炒めと魔法で冷やした果物でその晩は済ませ、眠った。


次の日の朝は幼女の部屋に起きたら分かるように感知系の魔方陣を仕込み、放置。


余った敷地に畑を耕し、道中の街で入手した種芋や種子などを植え、成長促進系の魔法をフル活用し、二、三日後には収穫可能なまで育て上げた。


本当は長い時間をかけてゆっくりとやろうとしていたが流石に森の中に人参などは当然無く、昨日の肉野菜炒めで彩りが悲しかったので急遽急いで成長させたわけだ。


まぁこの後は普通に農業しようと思う。今回だけだ。


そしてお昼には固いパンの上にハムとチーズと半熟卵を乗せたトーストに齧り付き、後悔した。


どの材料もこの国で買ったが基本美味しくない。卵もチーズもハムもパンも美味しくない。本当に良いとこないなファーブル…。


美味しくない昼食の口直しに何気に美味しい森の果物を腹に収め、近いうちにハムなども自作するかと心に決める。


とまぁここまでやって初めて探知の魔方陣に反応があり、近場にあった消化に良さそうな桃のような果実を持って幼女のいる部屋へとやって来た。


今この扉の向こうには幼女がいる。扉を開けようと必死に手を伸ばし、けど身長で届かずに何度もチャレンジしているのが扉越しに探知魔法でよく分かる。


しばらくすると幼女は下がり、今度は窓から出ようとしているのだろう。だけど窓が高くて届かないのもよく分かる。


取り敢えず扉の前からいなくなったのでゆっくりと扉を開くと窓に手を伸ばしていた幼女は此方に気が付きわたわた慌てて、ベッドの下に潜り込んだ。いや丸見えだから…。


「…おーい、大丈夫かー?」


現状、幼女の体には[翡翠の回剣](アニファティマ)刺さっておらず、代わりにシーツが服がわりに巻き付けられている。俺はシーツを被せただけなのでああやっているのは幼女の意思なのだろう。


そんな幼女だが声をかけるとビクビク怯え、ベッドの奥へと体をねじ込んでいる。決して広くないスペースだが幼女にはギリギリ入れるらしく、俺から逃げるためなのかどんどん奥に進んでいた。


一応言語の違いがあるかも知れないので自分の喉に翻訳の魔法をかけてもう一度…。


「おーい、大丈夫かー?」


ビビクン、ゴン!


なんか、大きな音が鳴った。多分頭を打ったのだろう、幼女は動かなくなった。


慌ててベッドを持ち上げ、下にいた幼女を担ぎ、ベッドの上に戻すとまた[翡翠の回剣](アニファティマ)を刺しておく。


そしてベッド付近のテーブルに果実を置くと(幼女が届く位置)俺は部屋にまた探知系の魔方陣を仕込み、部屋を後にした。

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