↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元勇者、子育てに奮闘する  作者: カランコロン
61/66

元勇者と剣舞祭 前編

剣舞祭、それはファーブル国で昔から続いている3年に1度の祭り、各国の有名な剣士が集まり技を競い合う。期間は4日で予選で2日、本大会で2日と日程が決まっている。


ファーブル国が帝国に呑まれたがこの風習は消えずに残っており、その風習は今俺を追い詰めていた。


早朝、ファーブル領の城、無駄に金が掛かってそうな調度品が飾られている大広間、元は謁見の間なのだろうが玉座は解体されたのか無く、王を見上げさせるための段差の上に細やかな装飾や彫りが施された椅子とテーブルがあり、そこにどう見てもお偉いさん方が集まっており、その中で自慢したいのか呼ばれた各国の猛者剣士20名、その内の1人に俺がいるからだ。


「ふむ、今年の祭りも大いに盛り上がるか?」


今俺がいる国、グランハイブ帝国国王、ウォル・エルハルト・グランハイブ12世


「どうですかね?まだまだ小鬼の王の影響が抜けていないのでは?」


その帝国と同盟を結んでいるダンジョン国家国主、ギルバート王


「今年こそは我が国の猛者が勝ち上がるさ。」


大陸最大の農業、蓄膿国家にして獣人の国、ガーランド獣国国王、黒獣ガーランド


「いいえ、今年もウィリアムの勝利です。」


自由()を愛する国、商業国家商業ギルド代表

ギギアルハルト


「…………。」


俺が逃げ出した国、勇者を召喚出来る国、神聖国家エフリード国王女ファーセ・エフリード


「でもでも、でもでも、強そうなの沢山いるよ。」


どう見ても場違いだが小さな身体で専用の椅子に座る創世国ファースト国、王代理第三王子トライ・コルルート・ファースト


「各国の猛者ですので一応、どうなるかは分からないかと……。」


そして、俺をここに読んだ一応雇い主?なファーブル領領主にして魔王の1人、嫉妬の魔王サージェ


そんな錚々たるメンバーが集まっていた。


そんな中で無言で俺を睨み続けてる王女(笑)の視線に俺は目を合わせないようにどうするか考えている。


出来れば記憶を消して平穏に暮らしたいがその為には暴れなければならない。それはここら一帯に被害が出るだろうしリースに外の世界を見せたい思いでここにいるのだ。此処で無闇に行動してもいいことは無いだろう。


何より、集まっているメンバーの中にそれなりに強いのがいる。


1人は20人の中の1人、剣を20本程帯剣しており、どう見ても歩きズラそうなのに何故か無音でこの部屋に入って来た男、今は剣の1本1本を手入れしている。


多分だがアレが剣の愛し子ウィリアムなのだろう。他の参加者もウィリアム?をチラ見している者もいる。


憎しみ、怒り、憧れ、情景、無関心、等様々な感情の視線がウィリアムには注がれている。にも関わらずウィリアムは気にせずに剣の手入れに没頭していた。


そしてもう1人、各国のお偉いさんの中でどう見てもヤバそうなのがいる。


黒獣、ガーランド


その体つきが、立ち住まいが、溢れ出る威圧が他の国々の代表者達とは明確に一線を超えている。アレは戦う者だ。それにギルドに参加している冒険者なら5人の魔金剛(アダマンタイト)の事は知っている。俺ですら知っている。


1人は剣の愛し子ウィリアム


1人は無血開城サルヴェル・ド・ファースト


1人は歩く者ライト・ウォーカー


1人は黒獣ガーランド


1人は血器ハイド・アンド・シーフ


これらが現魔金剛(アダマンタイト)クラスの冒険者達だ。そう黒獣ガーランドは有名な冒険者であり、同じくらい有名な国王である。元々獣人の国など無く、獣人が居やすい荒野や平原、山間の総評が獣人の地と呼ばれていた。にも関わらず、獅子族に産まれたガーランドは15歳で獅子族を束ね20歳の間に獣人の地にいる獣人の半数を纏めあげると即国として名乗りあげる。様々な国々の干渉をビクともせずに25歳に全ての獣人の地の獣人を従えた。


国の一大事には必ず出向き、憤怒の魔王率いる飛竜の軍団を周辺諸国の手助けを借りずに自国だけで退けた。その際に単身で憤怒の魔王と戦い、お互いに傷を負ったとか……。


だがその強さに陰りは無い。今直魔金剛(アダマンタイト)にいるのはその強さを知らしめているからだ。


だからこそ動きにくい。王女(笑)の次に俺を意識しているからだ。あと何気に領主が俺を見ながら何もするなと目で語り掛けている。一応雇われの身、身の程は弁えている。……多分。


「して、ファーブル泊よ。此度の祭りの前にしておきたい事が有ると聞いていたのだが?」


帝王が背もたれに身体を預けながら領主の方を見る。その言葉に釣られて全員が領主を見た。


「はい。この度の剣舞祭、優勝を頂こうかと……。」


「「「「「「「…………。」」」」」」」


参加者の殆どが驚きに目を向け、帝王は不思議そうに目を細める。黒獣は楽しげに顔を歪ませ、王代理は食べかけのケーキの刺さったフォークを落とし、国主は不快げに睨み、ギルド代表は腹を抱えながら笑い、王女(笑)はどうでもいいのかまた俺を見ている。


そんな視線を、色々な感情を身に受けながら領主は俺の方を見た。


何となーく、近くに寄れと言われてる気がしたので溜息を吐きながら傍による。


「申し上げます。新たな魔金剛(アダマンタイト)候補にこの男、カサド・ホンジョウの推薦をします。この度の剣舞祭にてウィリアムと戦い、その後にガーランド国王と模擬戦を求めます。」

サージェは一応人間のフリしながらファーブル泊として君臨しています。なのであからさまな王とかには喋り方が変わります。




憤怒の魔王は魔毒の森とは違う場所から人間界に攻めて来た。ただし超長距離な海を渡っている。なので軍勢は意外と疲れてる奴が多かったのが敗因。脳筋だから何とかなると思って行動した。後悔は忘れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。