逃げた幼女
前話の幼女の小さなお話。うまく書けたかな?
恐かった。
周りの人がみんな真っ赤になって、熱い火がわたしのお家を飲み込んで…。
知らない人たちがみんなを赤くして、お母さんが笑ってわたしを箱に入れて、お父さんが魔法を使ってたけど、何も出なくて…。
箱の隙間から見てたら、お母さんが真っ赤にされて、近くでお父さんの頭があって、知らない人たちが笑ってお酒のんで…。
よく分からなくて、泣いて、見つかって、捕まって…。
揺れる馬車の中で何度も叩かれて、泣いて、叩かれて…。
お洋服取られて、袋をかぶせられて、耳に分からないのを刺されて、痛くて、泣いて、叩かれた…。
馬車は何日も揺れて、お腹すいて、泣けなくなって、声出なくなって、死ぬのかな?
お母さんとお父さんと同じになるのかな?
出なくなった涙が少しだけ出た…。
お母さん、お父さん、会いたいよ…。
嫌いな野草残さないから、わがまま言わないから、夜更かししないから、お手伝いもっとするから、良い子で……いるから…。
会いたいよ…。
…………あれ?寝てたみたい…。
お外が騒がしい?箱が倒れてる…。壁が床で床が壁になってる…。
のそのそと動かないからだでお外を見る。
黒いドラゴン………。
それが、わたしを捕まえた人たちに襲ってた…。
あの人たちは剣とか、槍とか、魔法とか使って黒いドラゴンを攻撃してるけど、お母さん達みたいに真っ赤にならない…。
でもドラゴンさんの攻撃であの人たちは赤くなって吹き飛んでる。
何が起きたのか分からなくて、でも逃げなきゃと思って、動かないのに何とか動いて、わたしは森に逃げ込んだ。
走って走って、まだ走って…。
そしたら転んだ…。
何で?と足を見るとわたしの足が変になってた。
何でか分からなくて、怖くて、でも涙も声も出なくて……。
うずくまっていたらどんどんそれになって…。
そしたら草ががさがさなって、見たら見たことの無いクマさんがわたしを見てた。
慌てて走って、足痛くて、うまく動かなくて、お腹すいて、怖くて、もういや!。
わたしはそのまま倒れて、また眠った。