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朝
ピピピ..ピピ..
このうるさい目覚まし時計を止めるために私は上半身を起こした。
「だる..あーぁ、行きたくねぇ。」
眠気に耐えて、何とかベッドからおりて、制服に着替える。
これから私は学校に行かなきゃいけない。まじだるい。
引き出しから、くしとゴムをとって髪を結う。
「やばっ。」
時計を見たら、7時半だった。
これじゃあまた遅刻だ、早く朝ごはん食べないと。
「お母さーん!ごはんなにー?」
あれ、返事がない。
「ねぇー、お母さん?..。」
いない。
部屋から出てみてリビングを見渡すとそこには誰もいなかった。
「え、どうして?」
時計を見る、7時35分。
おかしい。
この時間ならいつもいるはずなのに。
「お母さーん..お父さーん..。」
やはり返事はなく、辺りは静まり返っていた。
「あ、もしかして。」
カレンダーを見る。
今日は17日、..平日だ。
くそ、休日かと思ったのに..
「あ、やば..。」
両親がいなくなった理由を考えるうちに時間は刻一刻と過ぎていく。
私は急いで鞄を背負って玄関のドアを開けた。