エデン学園入学5
本日連続投稿。
と言っても展開はスローペースです。
学校の式と呼ばれるものは総じて退屈なものである。
それは異世界でも一緒で学園長の挨拶の後に貴族の祝辞やらなんやらと結構長かった気がするけど過ぎてしまえばそうでもないというのは不思議なものである。…式の途中で欠伸が出そうになったことは内緒にしといてください。
そのあとは各組み分けされた教室に向かうんだけど、組み分けは成績ではなく…そもそも入試自体してないよ。そんなわけで学園の入学手続きの受付順になってるらしい。そういえば入学案内書に何かあったような…ごそごそ。
「私とサマセウスは4組だって」
「うん、4組」
組み分けは分かったけど、教室はどこにいけばいいんだっけ…。きょろきょろしていると後ろから声がかかる。
「4組ならあたしといっしょね。教室は中央塔の二階よ」
振り返れば深紅の髪を高い場所でポニーテールにした女の子がいて、組み分けが一緒なので声をかけてくれたみたい。隣には金髪の男の子もいる。
「おい、テレイヤ。お節介すんじゃねぇよ」
「何よ?クラスメイトになるんだし、いーじゃない!…相変わらずシキは人見知りね」
「あぁ?どこがだよ?親切に注意してやったじゃねーか」
「あ・た・し・にね!それにお節介じゃなくてこれは親切っていうのよ?」
「はっ!余計な世話だとは思わないのかよ」
えー…何?なんかのイベントですか?犬も食わないなんとやら。深紅の髪の女の子がテレイヤ、口が悪くて金髪の男の子はシキというようです。この痴話喧嘩止めたほうがいいのかなぁ?なんとなくだけど場所も知ってる風だったんだけど…聞くに聞けないので自力で探すしかないかな。
「ごめん、先に私達教室行くね」
「時間、ない」
先に行く断りだけ告げてその場を後にしようとした私とサマセウス。
「そんなんで…って、あ!あたしこそ声かけてほったらかしとかごめんね!同じ教室だし一緒にいこ!」
「なんでそーなんだよお前は…」
「当たり前でしょ?流れ的には普通!」
「いいの?広いし迷いそうだったから助かります」
「決まりね?ではご案内しま~す」
そんなわけで教室まで案内役を確保しました。
あ…れ?なぜか新キャラが増えている!?