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1,俺の『日常』

初のオリジナル挑戦で、至らない点や矛盾など生じるかと思いますが、暖かく見てください。出来ればなんですが、誤字・脱字を発見したら報告をくれると嬉しいです。


執筆は基本的に時間に余裕がある時しかやっていないので、基本的に亀更新なると思いますが、最低月一更新を目指します。

 4月1日。

始業式までには、後一週間近くも休みがある。


 未だに寒さが残る真夜中に、一般男性の平均身長より10㎝も高く、良い身体つき。顔は中の上といった感じで、黒い瞳に前髪は鼻ま

で伸ばし居る為、表情は分ら辛く後ろ髪は背中の所まで伸ばしていて、女性が見たら嫉妬しそうな程クセ毛の無いサラサラの綺麗な黒

髪。そんな目立ち過ぎる典型的な日本人の高校男子が帰路を歩いていた。



 家に着いた彼はポケットに手を突っ込み、其処から鍵を取り出す。鍵口に鍵を差し込み左に捻る。ガチャっという音がした後、鍵を

抜き玄関の鍵を開けて家の中に入る。明かりは無く、人が起きている気配も感じられない。それもそのハズ、現時刻は2時24分。悪い

《悪魔》が活発に動いている時間帯。



 悪魔。

それは伝説やお伽噺、神話に出てくる存在では無く。実際に実在している存在であり、その存在が発見されたのは何世紀も大昔の事。

その時は人間と悪魔間による大きな戦争が何度も起こったそうだ。それも2000年前までの話。その2000年前の時に起こった戦争……

人魔戦争と呼ばれる。

 今までの戦争の中で一番の犠牲者をだした戦争だった。このまま戦争を続けたらお互いの種族が絶滅してしまうのは明らかだった。

其処で魔界のサタンと人間界のギルガメッシュは武器も防具、護衛も付けずに二人だけの会談をした。その瞬間、人間と

悪魔の間に条約が結ばれた。

 それが、人魔共存条約と言う。それ以来人間界と魔界間の戦争は一度も起こっていない。

しかし反乱を起こす輩も多数存在した。貴族でありプライドが馬鹿みたいに高い悪魔と人間だったが、今の人間界にその考えの輩もい

なくなっている。只ほんの一部の人間は悪魔を嫌っている人間もいる。

 しかし、それは人間界の話であって魔界の方はもっと酷い。納得していない悪魔が未だに大半存在している。

それにより魔界に二種類の悪魔が存在することになっている。それは人間界でも同じだ。

人間を愛する悪魔。そして、人間を憎む悪魔。

悪魔を愛する人間。そして、悪魔を憎む人間。

その為、魔界では内戦が何度も勃発していて、今現在でも……その度に多くの犠牲を出してきている。それは悪魔も人間もだ。

当然の事だが、人間を憎んでいる悪魔は人間界に現れ人を殺している。逆もまたしかりだ。今もどこかで、殺されているかもしれない。


 そういう世界に生きている俺達。


 だけど、俺には関係ないし巻き込まれたくも無い。だからそんなもんやりたい奴にやらせておけば良いんだ。俺は『傍観者』であり、

只の一般高校二年生だ。平和な俺の『日常』を望んでいる。危険な臭いがプンプンしている『非日常』は望んでいない。


 リビングの戸を開けて中に入る。直ぐ目に入ったのが、リビングの中央に置かれてある木製のテーブルの上に冷めた白米とみそ汁、魚

の煮物がラップに覆われて置かれてあり、その直ぐ傍にはメモ用紙の紙切れが置かれてある。置き書きのようだな。そして、俺の向かい

側のテーブルの椅子には、妹の菫が眠っていた。

 置き書きする必要ないだろうに……俺は頭に手を当てて、小さく息を吐いた。寝るんだったら自分の部屋に戻って寝てくれよ、全く。

こんな所で寝ていると風邪ひくぞ。菫の部屋から毛布を持ってくるのが変動臭かった俺は制服のブレザーを脱いで、起きない様にそれを

そっと菫にかけた。



 「全くよ、何でこんなダメな兄貴の俺にここまでするのかね。もう死んだ親父や御袋みたいに、俺を見捨てりゃいいのによ」


 俺は嘆息し右手で頭を掻き毟りつつ、椅子に座り箸を持って合掌した。



 「いただきます」


 菫が作ってくれた夕飯に早速手をつけた。







 飯は上手かった。





 「ごちそうさまでした」


 食べ終わった食器を台所に持って行き、洗う。物音で菫が起きていないか、一応後ろを振り向いて確認する。起きる気配は感じられず

グッスリ寝ている。俺は安堵の息を吐いた。

 何で、俺がこんなに気にしなくちゃいけないんだよ……まぁ良いか。一々考えることが面倒な彼は思考をそこでバッサリと切り捨てて、

次の事を考えていた。



 「さてと、此処で寝ていたら風邪引くよな……はぁ~。面倒だ」


 俺は一旦二階に上がり、自分の部屋に戻った。俺の部屋は菫の右隣にあり、階段を上がってすぐ目の前にある。物の数分で出てきた俺

の両手には殆ど無地の毛布があった。自分の毛布を持って、リビングまで戻り椅子に座って寝ている菫にそっとかけた。その際に、俺は

俺のブレザーを手に取って、自分の部屋に持って行きハンガーにかけた。

 その後すぐにベッドに寝っころがり、天井を見る。結構汗をかいているから、風呂に行った方が良いのかもしれないが、今はそんな気

分になれない。というか、眠気の方が強い。



 「明日の早朝にでも、入るか……」


 知らず知らずのうちにそう呟いて、意識は暗闇の底に落とした。


 起きたらまた始まる。


 変わる事の無い、いつもの俺の『日常』


 だが、その俺の『日常』……『美堂みどう じん』と『美堂みどう すみれ』の俺らの『日常』が『非日常』に変わ

る事になってしまうとは、この時微塵も思ってもみなかった。

プロローグっぽいプロローグでした。


次回の更新は何時になるか分りません。夏休みでも課題とバイトに追われる日々ですので、それでは!!

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