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紅万紫千  作者: ぬい葉
第一章:千紫万紅

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第二十二話:千紫万紅の敗北

「目的は? どこから来たの?」


「っ、言いませんよ」


「ふーん、じゃあ苦しめながら聞いてあげる」


 早速色々聞いてみることにしたが、二体の異怪物はわたしの質問に答えない。

 勿論わたしもそう単純に答えてくれるとは思ってない。だからどうしても話さないというのなら、わたしは手段を選ばないで聞く。


「ッ、が――なん、だ……?」


「ドリーノ様、苦しい、です」


「ふふっ、毒だよ、苦しいでしょ? このままだと死んじゃうよ? 話してくれたら止めて上げる。ほらさっさと話さないとね!」


 わたしは尋問のためにこの異怪物たちに、致死性があり酷く苦しむ毒のデバフを付与した。


「話す、ものですか……!」


「いいの? 二人ともこのまま苦しんで死んじゃうけど。どちらかが言えばどちらも助かる、それともなに? あなたたちはお互いの命を見捨てるの? 仲間じゃないの?」


 こんなことをしてるとすごい自分が悪者に思えちゃう、けどこれは人を救うため。

 そして何より、このままだとわたしの家族が安心して暮らせないんだ。


「ドリーノ、様……」


「……ちっ。わかり、ました。あなたの質問に、答えま、しょう」


「ドリーノ様、わたしの、ことは気にしないで、ください……」


「……無理です」


「……ふふっ、答えてくれるんだね。良いよ毒状態は少し軽くしてあげる」


 なんだか、この異怪物たちは人間とそう変わらないような感じがした。



    ◇



「ふーん、纏めると。あなたたちの住んでいる場所は惑星である『ガスノータ』。そしてその惑星に『アール』という王がいる。その王から命を受けて、あなた、ドリーノがガイアノへ異怪物を送っている。人間が能力に目覚めた原因は、ガスノータにあり異怪物たちが宿している粒子『アクリエアラ』とかいうものがガイアノと人間に影響を及ぼしたため……そして今自我を失っている異怪物が多いのは、そのアクリエアラっていう物質がガイアノに少ないから、だけど異怪物の蔓延でこのガイアノにもそのアクリエアラが浸透してる、だからどんどん異怪物たちは自我を取り戻しつつあるし、人間も能力を得ていってる。と、こんなものね」


 わたしはあれから数分程ドリーノってやつに質問を繰り返した。そしたら想像よりも多くの情報をわたしは得ることができた。纏めてもあの長さだもん、だいぶわたし優秀だと思う。

 それよりも、こいつらがこの宇宙にある別の惑星から来た知的生命体だったのはちょっと驚いた。宇宙だったら摩訶不思議な『能力』とかじゃなくて、sfチックなものが来ると思ってたから。


「聞きたいことは、以上ですか?」


 纏めたことで聞きたいことを聞き終わったと思たのだろう、ドリーノがそうわたしに聞いてきた。


「まだ、最後にこれだけ聞かせて」


 でも、まだ一つ聞きたいことがある。


「……なんでしょう?」


 割とこいつら大人しい、まあ能力が使えないからではあるんだろうけど。

 でもだとしても、仲間を思いやる気持ちがある。だからこそ、気になる。


 そこまで情があるなら、なぜ。


「……なんで、ガイアノ侵略を始めたの?」


 なぜ、なんの前触れもなくガイアノへ侵略してきたのか。


 思ってしまう、わたしたちは。


「そっちが侵略なんかしなかったら、初めて現れた時友好的だったら。わたしたちは共存できたと思うんだけど?」


「……」


 なんの前触れもなくガイアノへ侵略してきた異怪物たち、でも少なくともこの二人の異怪物には情がある。

 もし異怪物たちが全員、元はこのような情の持ち主であるのなら、わたしたちは共存できたはず。

 今から共存なんてことは無理だろうけど。


「ねぇ、どうなの?」


「ふふっ、その質問には答えられません……それよりも効果が切れましたよ?」


「あっ――」


(しまった、時間が!)


 この時わたしは失念していた。そう、実はこの能力のデバフはかけ続けられる時間に制限がある、その時間は約十分程。

 同じタイミングでデバフを一気にかけたから、恐らく今ドリーノたちはなんのデバフもかかってない状態、つまり能力を使えるわけである。

 ドリーノの話が本当なら、彼は転送の能力を使えるはず。だからこのままではすぐに逃げられてしまう。

 もう一回かけ直せればいいのだが、この能力は次に同じデバフをかけるのに五分程のクールタイムが必要。

 つまりさっきと同じように止めることはできない。


「では、私たちはこの辺で……また、お会いしましょう」


「待って!」


 そうして結局わたしの声虚しく、ドリーノたちはわたしの前から一瞬にして消えていった。



    ◇



「ということ、これがわたしが手に入れた全ての情報」


 そうして今、私は千紫万紅にこの出来事と情報を話した。


「……私たちよりも情報を集めてるじゃん!」


「敗、北」


「勝負じゃないでしょ」


「え? 千紫万紅の皆さん、もしかして私より情報集めてなかったのぉ? こっちは一人なんですけどぉー」


「うぜー」


 なぜだろう、こいつら煽るの楽しい。特に虹色頭の変色ちゃん。

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